Snow Peakで「車上泊」? 普通免許でOKのトレーラー+ルーフトップテントは期待大

公開 : 2024.01.14 19:25

Snow Peak初の「テント付きカーゴトレーラー」は、牽引免許不要。キャンプの新スタイルとなるでしょうか? オートサロンの会場で取材してきました。

Snow Peakのテント付きカーゴトレーラー

このところのキャンプブームを受けて、東京オートサロン2024にはアウトドアをテーマにした出展が目立つ。

日本で市民権を得たキャンプだけれど、それを下支えしているのは「車中泊」する人の増加。テント泊より手軽に始められるのが一因だ。

Snow Peakの「フィールドトレーラー」。本体重量は530kg。車検は、初回/登録日から2年、2回目以降/毎年。普通貨物自動車の扱いとなる。
Snow Peakの「フィールドトレーラー」。本体重量は530kg。車検は、初回/登録日から2年、2回目以降/毎年。普通貨物自動車の扱いとなる。    AUTOCAR JAPAN編集部

一方で、日本のキャンプ市場で少数派なのはキャンピングトレーラーのユーザーだろう。

このあたりの潜在需要に切り込む選択肢を会場で見つけることができた。

テント付きカーゴトレーラー「フィールドトレーラー」というものである。

牽引免許がなくても、普通免許だけで牽引できる「トレーラー + ルーフトップテント」と考えればいい。

じつはテント部分は、Snow Peak(スノーピーク)が手掛けたもの。カーゴ、それにテントを広げるための仕掛けをBLAST TRAIL(ブラストトレイル)が担当し、設営・撤収が短時間で済むように2つのブランドが工夫をこらした。

テントの使い方 専用の滑車がポイント

具体的には、テントのフレーム・滑車・ロープが連動しており、ブラインドを上げ下げする要領でロープを引っ張れば、テントを180°展開&折り畳むことができる。

ペグダウンは4か所だけ。

ロープを引っ張ると、滑車を介してテントが180°展開して広がる。力いっぱい引っ張る必要はなく、女性の力でも使いこなせるという。
ロープを引っ張ると、滑車を介してテントが180°展開して広がる。力いっぱい引っ張る必要はなく、女性の力でも使いこなせるという。    AUTOCAR JAPAN編集部

個人的に気に入ったのは入り口が広く、テント内に大きなものを出し入れしやすいこと。それに、開口部の左右にハシゴを同時にかけられるようになっているのも実用的だ。

テントを広げれば、室内幅200×室内奥行320×室内高125cmのスペースが生まれ、大人4人が就寝可能。

サイドオーニングのように、日除け・雨除けができる空間がテント下に現れるのもいい。

カーゴ部分はアルミ合金製。最大積載量は200kgあるので自転車などのアクティビティアイテムも積み込める。カーゴの荷室空間は128~172×238×99cmだ。

うちのSUVで牽引できる? トヨタRAV4でOK

牽引する側の車両は、ヒッチメンバー(要2インチのヒッチボールとアメリカタイプ丸型ピンの電極ソケット)取付け・車庫証明などの諸手続きが必要だが、車両総重量が1460kg以上あればいい。

軽自動車はNGとなるものの、「トヨタRAV4で大丈夫です(Snow Peak)」というから、多くのドライバーにとって現実的な選択肢になるのではないか。

テント/シールドルーフは210Dの生地を採用し、遮光性と断熱性を確保。地面と平行にテントを設置するための調整式スタビライザーを、カーゴトレーラー部分に装備した。
テント/シールドルーフは210Dの生地を採用し、遮光性と断熱性を確保。地面と平行にテントを設置するための調整式スタビライザーを、カーゴトレーラー部分に装備した。    AUTOCAR JAPAN編集部

雨の多いこの国にとって都合がいいのは、アウトフレーム構造を採用しているため、テント(幕の部分)だけを取り外せること。乾燥する際などに使い勝手がよさそうだ。

「フィールドトレーラー」は2024年3月にSnow Peakの店頭で受注を開始する予定だという。価格は、ヒッチメンバー取付け費用・車両登録諸費用別で、261万8000円。

トレーラー部分を切り離せばクルマは普段使いできるし、旅先でフィールドトレーラーを分離し愛車で動き回ることもできる。Snow Peak初のテント一体型カーゴトレーラーは、キャンプの過ごし方を変える存在になるのか注目していきたい。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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