RALLY TOKYO YOKOHAMA 2015

2015.05.30〜05.31

text & photo:Hiroshi Yoshida (吉田 弘)

 
文化を融合させたクラシックカー・ラリーとして親しまれている「RALLY TOKYO YOKOHAMA 2015」が、5月30日から31日に開催された。3回目となる今回は文明開化の地である横浜という街を中心とし、横浜セントラル タウン フェスティバル「Y156」との連携により開催された。静岡と神奈川の“地域の宝”を巡りながら「人と人、地域と地域、心と心」を結ぶことを趣旨とし、神奈川県から静岡県に入り再び神奈川県の戻る変化に富んだルートが組まれた。

参加できるのは、1974年12月末までに製造された車両に限られ、レプリカは認められない。また、すべての参加車は公道を走行するため、正式なナンバープレートの取得が条件となっている。今回のラリー参加車で、最古は1925年生まれのブガッティ・タイプ35Aだ。9台の戦前モデルに続き、60台以上の戦後のモデルが続く。

渋滞回避や、陽の高いうちにゴールできるようにスタートは朝8時30分に設定され、7時過ぎには大半のクルマが神奈川県庁の駐車場に集まっていた。受付を済ませた参加車はゼッケンを貼り、ルートが記載されたコマ地図の確認など、一連の作業やチェックに余念がない。

8時30分、ゼッケン1号車、1927年のブガッティ・タイプ35Bが県庁本庁舎のスロープを回りスタートして行く。馬車道から横浜スタジアムの周囲を通り、中華街に隣接するローズホテル横浜が最初のチェックポイントだ。その後、新山下から高速にのり、横浜新道、東名高速を経てミュゼオ御殿場でPC競技とランチとなった。そののち箱根スカイラインを駆け抜けた参加車は、川奈ホテルに設けられた5連続PCに挑んだのちゴールした。

2日目は、事前の天気予報では雨が心配されたが晴れわたった青空に見送られ、川奈ホテルをスタート。早速PCをこなしたのち伊豆スカイラインを駆け抜けてから山を下り、相模湾を右に眺めるルートで茅ヶ崎へ。チェックポイントとされた辻堂の湘南T-SITEでは観客席が設けられ、ギャラリーから暖かく出迎えられた。陽光に輝く湘南の海を眺めながらレストポイントの葉山マリーナに向かった。

ラリーのゴールは、横浜港開港記念イベント開催中の、横浜山下公園だ。今回のウイナーはブガッティT35Bを駆るベテランの佐藤組が圧倒的な正確さで見事に優勝を果たした。

横浜を起終点とし伊豆と湘南の明るい陽光を浴びてのクラシックカー・ラリー、参加者も観客も存分に楽しめるイベントだった。

  • ゼッケン1と2の2台はブガッティ・タイプ35。1927年と1925年生まれのクルマで今年で88/90歳だ。

  • 1929年型ベントレー4.5ℓブロワー。巨大なヘッドランプが往年の耐久レーサーらしさをアピールする。

  • ゼッケン7は1937年型のモーガン4/4。現在のモデルはクラシカルなイメージだが、当時は先進的なスタイルを採用。

  • いかにも空気抵抗が少なそうなノーズを備えるのは、1937年型ドライエ135Cだ。

  • リコロールのストライプが可愛い1953年型フィアット・フルア1100クーペ。

  • 神奈川県庁に並ぶ新旧のポルシェ911。後ろのマクラーレン650Sは伴走車だ。

  • 受付後は、ゼッケンを貼り、コースの確認と参加者のスタート前は慌ただしい。

  • 耐久レース仕様のマツダ・ファミリア・プレスト・ロータリークーペ。

  • 県庁本館のクルマ回しを通り、スタートゲートへ。スタッフの合図でスタートだ。

  • 週末の横浜だけに早い時間から混雑が発生し、スタートしたものの表の道路にでられず進めないこともあった。

  • 県庁を出たシトロエンSM。県庁から馬車道を抜け横浜スタジアムを経てチェックポイントを目指す。

  • 1961年型ロールス・ロイス・シルバークラウドⅡ。静かな排気音で詰めかけた観客を魅了した。

  • 今回のラリー出場車の中で最小排気量車だったのは、1969年型フィアット500フランシス・ロンバルディ。

  • 最初のチェックポイントであるローズホテル横浜に向かって快走するメルセデス・ベンツ280SL。

  • 1973年型ポルシェ911Eがチェックポイントのローズホテル横浜に到着。この後新山下から高速に入り御殿場を目指す。

  • 1955年型オースチンヒーレー100。寝かしたウインドシールドがレーシー。

  • まだゼッケンが貼られる前の69号車は1974年のディーノ246GTSだ。

  • 歴史的建造物の神奈川県庁を背景に待機する1961年型ポルシェ356Bクーペ。

  • 1974年型BMW2002ターボ。40年という年月を感じさせないデザインが素敵。

  • グリーンの2トーンがマッチする1970年ロータスエラン・スプリント。

  • 1956年型ポルシェ356Aカブリオレ。ラックのトランクが雰囲気を盛り上げる。

  • 1972年型のディーノ246GT。群馬県からのエントリーである。

  • 1963年型アルファ・ロメオジュリア・スプリント・スペチアーレ。

  • 1968年型ロータス・エランS3。ステッカーが示すように常連の参加車だ。

  • バンパーレスのアルファ・ロメオ・ジュリエッタスパイダー。1957年生まれだ。

  • イエローが鮮やかな1971年型フェラーリ365GTB/4 デイトナが横浜を走る。

  • 1974年型ディーノ308GT4。ローズホテルのチェックポイント最終通過車だ。

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