英国ツーリングカー選手権(BTCC) 2018年、昨シーズンとの違いは

公開 : 2018.04.21 18:40

市販車そっくりの外見

おかしな話ではないか。しかしこれが現実なのだ。BTCCの運営はうまくいっており(それに決定を行うのは各チームからの代表者なのだ)現在英国でもっとも視聴者数の多いモータースポーツとなっている。観客は平均4万人。テレビの生中継もあり、エントリー数は最大32まで膨れ上がる。時には先頭から最後尾まで、グリッド間隔は1秒以下となることもある。

重要なことは走るクルマがみな市販車のように見えることだ、とロジャースは言う。ご存知のように実際にはまったく違うのだが、サーキットの上では「同じように」見える。

初めは市販車と同様だ。新しいボディシェルはチーム・ダイナミクスの本社(ドロイトウィッチのきれいなビルにある)に持ち込まれ、そこから浸せき塗装にだされる。1990年代のバブリーなスーパー・ツーリングのころとは違って、アシッド・ディッピングは行わない。

戻ってきたボディシェルはとても薄いので、ガソリンスタンドのレシートのように簡単にねじ止めできるが、電気コーティングは施されない。その後でケージの取付作業が始まる。

チーム・ダイナミクスはホンダからボディのCADデータを受け取っているので、ケージは事前にオフィスで設計済みだ。FEA(有限要素法)による試験も、昔からのなじみの場所であるMIRA試験場での認証も済んでいる。

チーム・ダイナミクスには熟練の溶接技術者がいるので、あとの作業はお手のものだ。ハッチバックをワゴンにするのも、また元に戻すのも朝飯前である。

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