フォルクスワーゲン クラシックなビートルを電動化 改造キットとして販売も計画

2019.09.08

サマリー

フォルクスワーゲンが、クラシックなビートルにe-up!用のモーターやバッテリーを組み込んだeビートルを発表しました。単なる環境に対する精神をアピールするためのコンセプトカーではなく、コンバージョン・キットとして製品化を計画しているようです。

もくじ

1時間の充電で150kmを走行可能
VW純正コンポーネントを使って電動化
ワーゲンバスやポルシェ356もEVに

1時間の充電で150kmを走行可能

フォルクスワーゲンは、初代ビートルことタイプ1を電気自動車に変えるコンバージョン・キットを、間もなく開催されるフランクフルト・モーターショーに出展すると発表した。

フランクフルトで公開されるこのeビートルと名付けられたクルマは、フォルクスワーゲン・グループ・コンポーネントと、EV化キットを手掛けるeクラシックス社が共同で開発したものだ。ドライブトレインには、フォルクスワーゲンの電気自動車e-up!用として量産されているモーター、1速ギアボックス、バッテリーが使われている。

ビートルの床下に積まれたリチウムイオン・バッテリーは、14個のモジュールで構成されており、容量は合計で36.8kWh。航続距離は200kmと発表されている。コンボ方式の急速充電器を使えば、約1時間の充電で150kmの距離を走行可能だ。

モーターは最高出力82psと最大トルク21.4kg-mを発生。停止状態から50km/hまで4秒以下、80km/hまで8秒ちょっとで加速できる。最高速度は150km/hに達するという。eビートルの車両重量は、空冷水平対向4気筒エンジンを搭載していた時より400kgほど増え、1280kgになっている。

VW純正コンポーネントを使って電動化

フォルクスワーゲン・グループ・コンポーネントのトマス・シュマル取締役は、次のように語っている。「電動化されたビートルは、クラシックカーの魅力を持つ未来のモビリティです。革新的な電動コンポーネントがボンネットの下に搭載されています。歴史的に重要なクルマを電動化させる作業は、とても感動的な経験でした」

フォルクスワーゲンが純正コンポーネントを提供し、電気自動車へのコンバージョンはドイツ・シュトゥットガルト近郊のレニンゲンに本拠を置くeクラシックが担当した。

両社はこのコンバージョン・キットの製品化を計画しており、フランクフルトに出展されるeビートルは、「製品に近いバージョン」であるという。

「わたしたちはビートル・オーナーに、高品質な量産車用コンポーネントを使ったプロフェッショナルによる電動化のソリューションを提供します」と、シュマルは述べている。

ワーゲンバスやポルシェ356もEVに

シュマルによれば、両社はビートルに続き、既に “ワーゲンバス” として知られるタイプ2マイクロバスのEV化も準備を進めているという。今後はeポルシェ356が製作される可能性もあるとのことだ。

さらにパフォーマンスや航続距離を向上させるため、フォルクスワーゲンが開発したMEBと呼ばれる電気自動車専用プラットフォームを使うことも検討しているという。

クラシックカーの電動化は、最近多くの関心を集めており、いくつかの企業が実際に開発を手掛けている。その多くは既存のクラシックカーの車体に、テスラの電動ドライブトレインを組み込んだものだ。量産されている(あるいは量産を目指している)ものとしては、チェシルによるポルシェ356のレプリカ、ゼロ・ラブ社がEV化したフォード・ブロンコ、チャージ社の電動マスタング、スウィンドン社が改造したクラシック・ミニのEVなどがある。ルノーもコンセプトカーとして、1960年代のルノー4Lをベースにしたeプラン・エールを発表している。

 

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