アルファ・ロメオ・トナーレ フィアット・チェントヴェンティ 次代を担うコンセプトモデル 後編

公開 : 2019.09.16 16:50

フィアットとアルファから登場した2台のコンセプトモデルに注目してみました。チェントヴェンティの名を与えられた時期パンダのスタディモデルと、トナーレという名のスタイリッシュなコンパクトSUVです。後編ではアルファ・ロメオ・トナーレをご紹介します。

もくじ

スケッチは10秒 見事なデザイン
過去の名車たち
古の技術 感覚が頼り
スタイリッシュで魅力的なSUV
アルファ・ロメオ・トナーレ

スケッチは10秒 見事なデザイン

アルファ・ロメオ・トナーレをスケッチするには10秒もあれば十分だと言うのは、アルファ・ロメオでデザイントップを務めるスコット・クルーガーであり、彼によればこの10秒という時間は、トナーレの見事なデザインと、このデザインを創り出すにあたって採用したあまり一般的ではない手法のひとつを「見事に証明する」ものだという。

このクルマのエッセンスを描き出すのにわずか10秒しかかからないと聞けば、まるでこのクルマに語るべき点などなく、そのボディラインは単に未熟なだけだと残念に思うかも知れないが、決してそんなことはない。まるで熟練のデザイナーのようにこれほど早くスケッチを終えることができる秘密とは、このクルマのデザインを特徴づけている数本のキャラクターラインにある。

ブレムナーがクルーガー(左)とブッセ(右)を質問攻めにする。
ブレムナーがクルーガー(左)とブッセ(右)を質問攻めにする。

トナーレのデザインには、アルファが誇る過去の名車のエッセンスが活かされているとクルーガーは話しており、確かにそうしたモデルからの強い影響が感じられる。「1台のクルマを10秒見詰め、目を閉じてスケッチをしてみてください。そうすれば過去のモデルを参考にした理由がご理解頂けるはずです」

まさにこの方法によって、トナーレのチーフデザイナー、アレクサンドロス・リオキスは、来年中頃の市販化が予定されているこのコンセプトモデルのインスピレーションを得ることに成功したのだ。

過去の名車たち

彼のデザインアイデアのなかには、進化を続けるトナーレのイメージだけでなく、アルファの過去の名車たちのスケッチも含まれており、なかでも、当時ベルトーネに在籍していた21歳のジョルジェット・ジウジアーロがデザインした1963年モデルのジュリアGTは特別な地位を占めている。

もちろん、他のアルファもリオキスに影響を与えてはいるが、ジュリアGTに勝るものはなく、特にフロントフェンダーからリアまで続く曲線が大きなインスピレーションのもととなっているという。「このクルマのシンプルさと基本骨格に大きな影響を受けています」と、リオキスは話しており、偶然にも彼が日常ステアリングを握るのは1983年モデルのジュリエッタだ。

アルファ・ロメオ・トナーレ
アルファ・ロメオ・トナーレ

では、いまは亡きFCAのボス、セルジオ・マルキオンネが昨年登場を確約したCセグメントSUVとこのコンセプトモデルの関係とはどのようなものなのだろう?

クルーガーは「このコンセプトモデルは非常に近い存在です。これがゴールとも言えます。ヘッドライトやミラーといったパーツにはコンセプトモデル特有のものもありますが、デザインの基本そのものは維持したいと考えています」と話している。

 

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