【どちらを選ぶべき?】メルセデスAMG A 45 Sの新車 vs 日産GT-Rの中古車 後編

2020.03.15

サマリー

いまや驚くべきプライスタグを掲げたホットハッチなど珍しくないかも知れませんが、今回はメルセデスAMGから登場したA 45 Sと、同じくらいの価格で手に入れることの出来るユーズドGT-Rの対決です。いずれも素晴らしいドライバーズカーであることを証明してくれました。

もくじ

興奮と刺激
名誉の証し
後悔のない選択
各車のスペック
番外編1:予算別 お勧めユーズドGT-R
番外編2:ユーズドGT-Rの世界

興奮と刺激

例え低速であってもGT-Rは畏怖すべき本物の迫力を感じさせる。

キャビンはタイトで、ドライバーズシートからはボンネットに穿たれたエアインテークが視界に入るが、ライバルたちがボディサイズを拡大させるなか、GT-Rはもはや路上で持て余すほどのモデルだとは感じられない。

GT-Rのダッシュボードに並んだ数々のメーター類は依然として魅力的な存在だ。
GT-Rのダッシュボードに並んだ数々のメーター類は依然として魅力的な存在だ。

だが、本気でこのクルマのパフォーマンスを解き放とうとすれば、確かに晩年に差し掛かっているかも知れないが、いまもGT-RはA 45 Sを含めた数多くのモデルでは体験できないドライビングの深みへとそのステアリングを握るものを誘う。

予測を間違えれば時に路面とのコンタクトを失い、決して絶賛されるだけではないGT-Rだが、このクルマのロングノーズとリア偏重のトルク配分が意味するのは、思わず徐々にブレーキングを遅らせつつアクセルオンのタイミングを早めてしまうほどのドラインビングの興奮と刺激だ。

そして、これがGT-Rの素晴らしさを味わうコツでもある。

今日のような天気であれば、時に予期せぬスライドを見せながらもドリフトは自由自在であり、どんなGT-Rであっても、このクルマの真の実力を発揮させるために必要なのは、敬意とそれに見合ったドライビングスキルなのだ。

A 45 Sであればそこまでの専心など求めないからこそ、GT-Rはドライバーを夢中にさせる。

名誉の証し

では、本気でGT-Rを手に入れようと望むドライバーが、A 45 Sを選ぶ可能性はあるのだろうか?

正直に言えば、そんなことはほとんどあり得ないだろう。

マフラーにもAMGの刻印が…。
マフラーにもAMGの刻印が…。

パフォーマンスが驚異的な価格をも正当化するような状況が続く限り、GT-Rの名声と存在感を考えれば、このクルマの価値は他の追随を許さないものであり、ドライバーが畏怖するほどの存在感はまさに名誉の証しだと言える。

一方、A 45 Sが備えている実用性というものが、例え僅かだったとしてもその存在感を弱めていることも事実だろう。

それでも、旧習に囚われないのであれば是非A 45 Sを一度試してみて欲しい。

多くがこのクルマのかかげるプライスタグに驚くだろうが、これまでのホットハッチのことは一旦忘れて、冷静にこのクルマのパフォーマンスを考えてみるべきなのだ。

まさに驚異的というほかなく、さらに、2Lという排気量が4気筒を可能にしたことで、ハンドリングもノーズヘビーの影響を受けていない。

M139型エンジンはスムースかつリニアな出力特性を備えており(それでもターボラグは感じられる)、そのパワーとトルクを考えれば、これは見事な発明とでも言うべき存在だ。

 
最新試乗記

人気記事