【クロスオーバーのPHEV】ルノー・キャプチャー Eテックへ試乗 上品で垢抜けた2代目

公開 : 2020.12.29 19:05  更新 : 2021.07.27 14:51

クロスオーバーのキャプチャーにプラグイン・ハイブリッド(PHEV)版が登場。ルーテシアやメガーヌなどに通じるスタイリングや、垢抜けたインテリアが魅力です。一方で操縦性はほどほど。英国編集部が一般道で評価しました。

まだライバルは多くないクロスオーバーのPHEV

text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
2代目ルノー・キャプチャーのプラグイン・ハイブリッド(PHEV)版が英国にやって来た。駐車の簡単なクルマを必要とする都市部のユーザーや、環境意識の高い家族にとっては、良い選択肢になりそうだ。

PHEVを採用するクロスオーバーは、まだ多くはない。ボディサイズとしては、フォード・プーマやプジョー2008日産ジュークなどと競合する。だがPHEVの選択肢となると、英国ではキア・ニロPHEVとミニ・クロスオーバーのEオール4くらい。

ルノー・キャプチャー Eテック・プラグイン・ハイブリッド160(英国仕様)
ルノー・キャプチャー Eテック・プラグイン・ハイブリッド160(英国仕様)

クロスオーバーの人気は高いから、程なくすれば次々とPHEVのライバルが登場するだろう。厳しいCO2排出規制に対応するうえで、PHEVは自動車メーカーにとって重要な役割を果たしている。

このキャプチャー Eテックが搭載するエンジンは1.6Lの自然吸気4気筒ガソリンで、67psの電気モーターと組合わさり、システム総合での最高出力は160ps。0-100km/h加速は、10.1秒でこなす。

今回試乗したのは、上級なSエディション・グレード。17インチのダイアモンドカット・アルミホイールや別塗装のドアミラーカバー、プライバシーガラスなどが装備される。

2代目キャプチャーは、比較的落ち着いたデザインだった初代より、見た目の威勢が良い。スリムなヘッドライトに筋肉質な面構成のボディが組み合わさり、ルーテシアメガーヌなどと良好な兄弟関係をなしている。不必要な奇抜さもない。

明るく垢抜けたインテリアデザイン

キャプチャー Eテックの外観からPHEVだとわかる違いは、エンブレム程度。通常のガソリンモデルとの差別化は小さい。

AT車の場合、車内にフローティング・センターコンソールがレイアウトされ、スマートフォンのワイヤレス充電機能が付いてくる。オレンジ色のソフトなトリムパネルは350ポンド(5万円)のオプションだが、新鮮で上質感を与えている。

ルノー・キャプチャー Eテック・プラグイン・ハイブリッド160(英国仕様)
ルノー・キャプチャー Eテック・プラグイン・ハイブリッド160(英国仕様)

ダッシュボード中央で縦に伸びるインフォテインメント用タッチモニターが、テスラのように未来的。実際に押せるスイッチ類も多く残され、見た目は少々煩雑でも操作しやすい。

ただし、ボリュームのノブやドライブモードのセレクターなどは、慣れが必要な位置にレイアウトされている。車内は全体的に明るく開放的で、フォード・プーマなどよりは垢抜けた雰囲気だと思う。

Eテックには、専用の3種類のドライブモードが用意されている。ピュアとスポーツ、マイセンスだ。わかりやすく書くなら、エレクトリック、エンジン、ハイブリッドという違いになる。

スポーツかマイセンスを選ぶと、電気モーターとエンジンが協力してキャプチャーを走らせるが、動力源の移行はシームレス。エンジンは電気モーターより静かなほどで、低回転域では動いていることすら気づきにくい。

ペースを速めると、エンジンのサウンドも大きくなる。キックダウン後はしばらく低いギアを保つ傾向があり、追い越し加速時などでは、比較的にぎやかな状態が続く。中間加速の勢いは、充分といえるだろう。

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