累計1450万台の人気者もEVへ 航続395km ヴォグゾール(オペル)・コルサ・エレクトリックへ試乗

公開 : 2023.12.01 19:05

英国オペル、ヴォグゾール(オペル)・コルサの電動版がアップデート 内燃エンジン・モデルからスムーズに乗り換えられる 英国編集部が評価

過去1450万台がラインオフした人気のコルサ

ヴォグゾールオペル)・コルサが発売されたのは1982年。優れた仕上がりで、世界中から堅調な支持を集めてきた。これまでに1450万台がラインオフしたという事実が、実力の高さを裏付ける。同社の屋台骨になってきたモデルといっていい。

そんなコルサには、現世代でバッテリーEV版も投入されている。内燃エンジン・モデルからの乗り換えを可能な限り容易にしたと主張され、実際、見た目はほぼ同じ。給油の必要がなく、エンジン音がしないことを除いて、従来どおり運転できるのが強みだ。

ヴォグゾール(オペル)・コルサ・エレクトリック・アルティメット(英国仕様)
ヴォグゾール(オペル)・コルサ・エレクトリック・アルティメット(英国仕様)

英国市場では2020年3月にコルサ-eとして販売がスタートし、案の定、こちらも支持を集めた。バッテリーEVの販売ランキングで、月間のトップに輝いた時もあった。しかし、他メーカーも次々にライバルモデルを投入し、最近は人気に陰りが出ている。

その理由の1つが、価格価値。航続距離などを考えると、約3万2000ポンド(約592万円)という値段は割高に思えてしまう。例えばMG 4 EVの場合、約2万7000ポンド(約488万円)で売られている。

というわけで、コルサにもアップデートが施された。同時に名称も、コルサ・エレクトリックに改められている。フロントマスクのイメージが一新され、インテリアも新しくなり、駆動用バッテリーは僅かながら大容量の51kWhも選べるようになった。

新パワートレインで158psと395km獲得

現在、ヴォグゾールは高級感を増すことで、大衆銘柄からひとつ上のプレミアム・ブランドへ移行させようと努めている。「野心的なブランドでありたいと考えています」。とは、ヴォグゾールの経営責任者、ジェームス・テイラー氏の言葉だ。

果たして彼らの希望通り、新しいコルサ・エレクトリックは、売上に貢献することはできるだろうか。今回試乗したアルティメット・グレードの価格は、3万8585ポンド(約698万円)もする。

ヴォグゾール(オペル)・コルサ・エレクトリック・アルティメット(英国仕様)
ヴォグゾール(オペル)・コルサ・エレクトリック・アルティメット(英国仕様)

少なくとも、スタイリングは精悍。筆者としては、現在英国で販売されているこのクラスの小型電動ハッチバックのなかで、最もカッコイイ1台だと思う。ホンダeやプジョーe-208と、トップ争いを繰り広げられそうだ。

フェイスリフトにあわせて、LEDヘッドライトが全グレードで標準装備になった。テールゲートには、CORSAとアルファベットが並ぶ。車内には、鮮明なグラフィックの10.0インチ・タッチモニターが標準で備わる。

電動パワートレインも見直され、駆動用モーターは136psから158psの新ユニットへ置き換えられた。先出の、新しい高密度・高効率な51kWhの駆動用バッテリーと組み合わせることで、航続距離は357kmから395kmへ伸びている。

数字上は従来から1kWhの増加に過ぎないが、オペルによれば、実際に得られる効果は大きいのだとか。今後のプジョーe-208にも、同じセットアップが載ることになる。ちなみに、エントリーグレードには従来の50kWhのユニットが載るという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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