フェラーリがターンパイクをジャック! FOCJターンパイク貸切走行会開催

公開 : 2023.11.27 17:15

ドライブルートとしても人気の高いアネスト岩田ターンパイク箱根を貸し切って、フェラーリだけの走行会が開催されました。そのパフォーマンスをストリートに解き放つという、通常では絶対ありえないシチュエーションをオーナーさんたちは楽しんだようです。

ターンパイクをフェラーリが埋め尽くす日

photo:上野和秀、フェラーリ・オーナーズ・クラブ・ジャパン

フェラーリがターンパイクをジャックした。格好のドライブルートとして親しまれているアネスト岩田ターンパイク箱根が貸切られ、フェラーリで埋め尽くされたのだ。

ターンパイクを全開で走ってみたい、と思っているスポーツカーオーナーは多いことだろう。過去を振り返ってみれば、F1マシンやGTマシンによる占有走行は行われてきた。こうした中、フェラーリ社が公認する日本で唯一のオーナーズ・クラブとなるフェラーリ・オーナーズ・クラブ・ジャパン(FOCJ)とコーンズ芝ショールームがジョイントして貸切走行会を開いた。

小田原料金所でフェラーリを整列させ記念撮影が行われた。
小田原料金所でフェラーリを整列させ記念撮影が行われた。    FOCJ

実はこの走行会は当初6月に予定されていたが豪雨のため中止となり9月に振り替え開催される予定だったが、台風の来襲でまたもや中止になってしまった経緯がある。今回はこれまでの鬱憤を晴らすがごとく快晴となり、11月としては暖かな気候に恵まれた。まさに3度目の正直といえる素晴らしいコンディションの中で行われた。

安全を優先して走行

FOCJではこれまでに富士や鈴鹿でサーキットの占有走行会を開いてきたが、あらたな走行イベントして計画されたのが箱根ターンパイクの貸切走行会だった。そこでFOCJの川崎会長に開催の意図を聞いてみた。

「ようやく開催できました。以前からターンパイクを貸切って走行会を開きたかったのです。機が熟してコーンズ芝ショールームとジョイントして開くことができました」

大観山まで隊列を組んでパレード走行が行われた。
大観山まで隊列を組んでパレード走行が行われた。    FOCJ

「サーキットは数週走ればコースを覚えられますが、ターンパイクは覚えきれません。また封鎖すれば対向車線を使ったライン取りができ、走りを奥深く楽しめるのです」

今回はスーパーGTで活躍する細川慎弥氏、冨林勇祐氏、中山友貴氏、眞田拓海氏の4名がインストラクターを務め、それぞれが2台の参加車を先導するという贅沢な走行となった。

箱根に響き渡るフェラーリ・サウンド

ターンパイク占有走行会には28台のフェラーリが集まった。296GTBやSF90ストラダーレなどの最新モデルから812、F8、488、458が参加し、最も古いモデルは348GTBだった。

走行は4グループに分けられ、2回の走行を楽しんだ。通常は車線内で走るが、封鎖された今回はインストラクターが無線でライン取りなどをアドバイスしながら、安全にパフォーマンスを楽しむことができた。最後に希望者が3度目の走行を行い、参加者は満足げな表情で大観山に戻ってきたのが印象的だった。適切なコントロールにより、アクシデントも無く無事に終了することができた。

パレードランを終え大観山のスカイラウンジ・パーキングに到着。
パレードランを終え大観山のスカイラウンジ・パーキングに到着。    FOCJ

川崎会長は、今後も機会があればターンパイク貸切走行会を開きたい、と語ってくれた。ヨーロッパで開かれているヒルクライムにも通じるものがあり、フェラーリのパフォーマンスを存分に楽しめるイベントだけに、今後の盛り上がりが期待される。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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