こんにちは、Jスクエア店長の篠田です。
神奈川県のS様より愛車の997型ポルシェ911カレラの不調をご相談いただきました。
「雨の降った日にエンジンチェックランプが点き、調子が悪い」
とのことでご入庫いただきました。
　
お預かりした時点では症状は出ていなかったのですが
診断機をつないでみると、エンジン点火系の失火のエラーが
2つ記録されていました。症状などからしても
イグニッションコイルとスパークプラグの経年劣化と考えられます。
　
不調が『雨が降った日』に出たというのも、何らかのリーク（漏電）が
生じていたのだと思います。

取り外したイグニッションコイルとプラグを確認してみますと
今、補修部品として供給されているものとは異なる、
新車時に装着されていた旧タイプものでした。
また、プラグの損耗も進んでいました。
経年劣化という線で確実でしょう。
　
診断時にミスファイアが起きていたのは2か所でした。
当面の不具合を解消するということでしたら
ダメだったコイルだけを交換すれば、不調は治るでしょう。
　
しかし、残りの4つもたまたま異常がなかっただけで
同じように劣化は進んでいると予想できます。
　
お客様がドライブ中に、またエンジンがグズったりするのも
ご不安だと思いますので、すこし部品代は掛かってしまいますが
今回は予防整備として、6気筒分全てのイグニッションコイルと
プラグを交換することをご提案、S様からもご快諾いただきました。

全てのコイルとプラグを交換後、診断機で残ったエラーを消去し
その後に試走を行って、トラブルが再発しないことと
エラーが出ないことを確認して、作業は完了しました。
　
S様、安心して997の走りをお楽しみください。