スズキ・アルト・ラパン

公開 : 2015.06.03 21:50

パワートレイン

燃費が悪いクルマでは、心うつろいやすい女性の気持ちを引き止めるなど不可能に近い。それゆえ、燃料消費率の改善はパワートレインの大きなトピックだ。新型は、これまでの26.0km/ℓから35.6km/ℓ(FF/CVTモデル)へと37%の向上を果たしている。燃費向上寄与率は、エンジンとトランスミッションの改良が50%を占めている。

また、エネチャージの採用も大きく貢献しており、停車前の減速時にアクセルを離すと燃料供給を止めエンジンを停止するようになった。これにより、減速からエンジン再始動まで無駄なガソリン消費を抑えている。直列3気筒エンジンの最高出力は52ps/6500rpm、最大トルクは6.4kg−m/4000rpmだ。

トランスミッションは、X、S、Lの3グレードが改良型副変速機構付きCVT。Gグレードのみ5速オートギアシフト(AGS)を装備する。なお、全グレードにFFと4WDモデルがラインナップされる。

装備

「実家住まいの女性が、自分用のクルマとしてラパンを選ぶことはたしかに多い」 1代目、2代目のオーナーについて、スズキの方がそんなことを話していた。3代目のラパンもそのオーナー像をターゲットにしたことが装備面から伺える。

全部で12パターンもあるボディ・カラーのなかには、とりわけラパンのイメージを引き立たせる3色のキャラクター・カラーが存在する。フレンチ・ミントはフランスのアンティーク雑貨のイメージ。新色のコフレ・ピンクはネイルカラーを参考に開発。フォーン・ベージュはうさぎの毛色だという。さらにシートはベージュ、キャラメル、ブラウンという質感や柄の異なる3種類が用意されている。

また、「クルマは安全に運転したい」という声も多く、自車を真上から見るような全方位モニターをX、S、Lにメーカーオプションとして設定した。このほかにも衝突被害軽減ブレーキ、誤発進抑制機能、エマージェンシーストップ・シグナル、スリップを抑えるESP、ヒル・ホールドコントロールが全車標準装備となっている。

価格は1,077,840円から1,492,560円。

女性の心をつかむためにこれだけの努力が払われたのを知ると、男性陣は自動車に対する自分の視野の狭さに気づかされるだろう。3代目ラパンがどのような評価を受けるかしっかりと見届けたい。

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