リバイバル　消えて、蘇ったブランドたち　後編

公開 : 2018.04.01 06:10　　更新 : 2019.05.04 13:03

リバイバルしたブランドの前途が多難であることは、前編でおわかりいただけたでしょう。ですが、現在進行形で復権を期しているブランドには、かつての栄光を取り戻してもらいたいところです。

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「ジェンセン（旧）」オースチンやボルボなど他社のボディを造りながら、ジェンセンは1934年以来、自社ブランドでもスポーティカーや高級車を製造してきた。

「ジェンセン（新）」 1998年の英国モーターショーで、ジェンセンはカムバックを果たす。しかし、新型車であるS-V8の生産開始までには、それから3年を要した。

「ラゴンダ（旧）」ラゴンダの名は、創業者のウィルバー・ガンが生まれた、オハイオ州の町の名前に由来する。

「ラゴンダ（新）」 1976年には、ウィリアム・タウンズのデザインによる、車名をラゴンダとしたサルーンが登場する。

「ラゴンダ（その後）」現在、ラゴンダは自動運転の高級EVサルーンとして復活しようとしている。

「リー・フランシス（旧）」 1903年に最初のクルマを世に送り出したリー・フランシスは、1962年まで存続した。

「リー・フランシス（新）」この古豪の名は1980年に蘇るが、発表した3リッター・スポーツは恐ろしく醜いクルマだった。

「リスター（旧）」当初はレースカーを製作していたリスター。創業者のブライアン・リスターは、1959年までに50台のマシンを製作した。

「リスター（新）」 675psものパワーを誇るサンダーは、リスターの最新作。ジャガーFタイプがベースのチューニングカーだ。

「マーコス（旧）」ブランドの復活はたいていの場合、創業者とは別のひとびとによって行われるものだが、マーコスの場合は、創業者がそれに関わったレアケースといえる。

「マーコス（新）」一度は手放したマーコスの名を、マーシュは1976年に再び手中へ納める。ただし、しばらくは過去のモデルの改修版を販売した。

「マイバッハ（旧）」ヴィルヘルム・マイバッハが、飛行船向けエンジンの製造会社を立ち上げたのは1909年だ。

「マイバッハ（新）」 1997年の東京モーターショーで、その名を冠した高級車のコンセプトカーが登場する。

「マイバッハ（その後）」やがて、メルセデスSクラスの最上位グレードとしてマイバッハの名が再登板。GLSクラスをベースにした高級SUVも追加されるとみられる。

「パッカード（旧）」 1899年から1959年にかけて、パッカードはアメリカで、高級さや先進性で他をリードするクルマを製造した。

「パッカード（新）」 1998年、新生パッカードはトゥエルブと銘打った新型車を初披露する。580psの8.6ℓV12を積む4WDの4ドア・サルーンだ。

「ペガソ（旧）」 1946年、スペインでトラックのメーカーとして設立したペガソだが、50年代に入ると、風変りなスタイリングのスポーツカーも製造するようになる。

「ペガソ（新）」 1980年代に一旦は姿を消したペガソだが、90年にオリジナルの影響を強く受けたモデルで復帰を果たす。

「スパイカー（旧）」オランダのスパイカーは、馬車を手掛ける本当の意味のコーチビルダーとして、1880年に設立された。

「スパイカー（新）」スパイカーの名は、1999年にアウディ製4.2ℓV8を積むスーパーカーのC8を発表して、新たな自動車メーカーとして蘇る。

「トライデント（旧）」英国の地味な少量生産メーカーに過ぎないトライデントは、1966～1978年に130台ほどを世に送り出したのみだった。

「トライデント（新）」これほど知名度の低いブランドを復活させるというのも奇妙な話だが、1998年にそれは起きた。

「TVR（旧）」今、最も期待を寄せているブランド再生プロジェクトを挙げるなら、間違いなくTVRの復活だ。

「TVR（新）」 2013年、この小さな名門ブランドは、レス・エドガーとジョン・チェイシーの手に渡る。

「ヴェリタス（旧）」かつての名称はBMWヴェリタスといい、BMW328のチューニングカーを製作していた。

「ヴェリタス（新）」その名が復活したのは2001年で、BMW製V12を積んだスポーツカーのコンセプトモデルを発表。09年にこのRSⅢとして市販化にこぎつける。

もっと深堀り

ロータリーエンジン　マツダの50年　クロプリー編集長コラム

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