12位 – アルピナD3ビターボ

M3じゃなくてD3なの？ たしかにM3よりもわずかに遅いけれど、14km/ℓ台にとどく燃費、とてつもない航続可能距離、バランスはM3を凌ぐ。ワゴンが用意されているというのも大きい。

11位 – フォルクスワーゲン・ゴルフ 2.0TDI

なんでもいいから、良いクルマを教えて。と言われれば、このクルマを推す。二言はない。

10位 – フェラーリ458スペチアーレ

ラ・フェラーリが欲しかったのに、買い逃してしまったお金持ちの方々に朗報。スペチアーレの方がサーキットに照準を合わせられているし、なにより今年の ’ベスト・ドライバーズ・カー’ 覇者だ。

9位 – ミニ・クーパー・ハッチバック

他のミニは置いておいて、ガソリン、ディーゼル問わず1.5ℓ 3気筒ユニットを積んだミニ・クーパーのことを、われわれは大いに気に入っている。質感、楽しさ、ランニング・コストのどれをとっても同クラス無比である。

8位 – フェラーリF12ベルリネッタ

とてつもない速さと上質さは、なにもお金で買うことのできる最高のフェラーリであることを意味するだけでなく、いつだって最高の中の最高であることの象徴だ。

7位 – ポルシェ・ボクスター2.7

最安にして主流たり得たプロダクトがこのボクスター2.7だ。面食らうほどのダイナミクスとフィールの融合をアウディA5のミドル・グレードの価格で味わえる。

6位 – レンジローバー・スポーツ3.0 SDV6

7人乗りのレンジローバー・スポーツということはつまり、世界最高のスポーツSUVであることを意味するのだ。

5位- フォード・フィエスタ1.0Tエコブースト140ゼテックSレッド・エディション

5位、という結果にはなっているけれど、ある意味ではどのクルマよりも優れている。安価であることだけがその理由ではない。

ではその理由はなにか。それは、長きにわたってベストでありつづけていることにある。一般的にクルマというものは、ライバルが良い数値に到達するたびに、それに負けないように小改良を積み重ねて成長していくものである。

しかしフィエスタはちがう。フィエスタは2008年のデビュー当初から今にいたるまで、常にクラス・ベストでありつづけているのだ。そして劇的なミド-ライフ・リフレッシュの時に、1.0ℓ 3気筒エコブーストを携えるに至った。鬼に金棒とはこのこと。すでに美味しいケーキに、産地直送のブランドもののイチゴ(この場合は140psのレッド・エディション)がのっかることによって、そのお店のファンはさらに揺るぎないものになった。

4位 – メルセデス・ベンツS350 CDI L

皆さんがご存知のように、われわれは運転することが大好きだ。しかしそれと同じくらい、シートをリクライニングさせ、足を伸ばし、好みの照明色を選び、アームレストの温度を調整することに喜びを感じるのも事実である。シート・ヒーター/クーラーなぞ、ないならないでも良いと強がるつもりも毛頭ない。なんせこのクルマ、他のエアコンとちがって、空間をふわりとあたためてくれるのだから、それはもうヤミツキである。ボタンをポチッとおして ’ホットストーン’ マッサージをしてもらうのもいい。テレビを観るもよし。

あとは運転の上手なドライバーだけ。それも極上の腕をもつドライバーが必要だ。ふわりとクルマを前にすすめ、いつ止まったかもわからないくらい、なめらかに静止させることのできるドライバーだ。そんなひとが1人いれば、あとは優雅な滑空に身を委ねればいい。

涅槃、あるいは寂滅という言葉がこれほどに似合うクルマが他にあるだろうか。

’オプションを可能なかぎり追加してゆけば、どのシートに座っても極上の体験ができる稀有なクルマです’ というのが、S-クラスのウリ文句。ドライバーズ・シートに座っても十分に楽しむことができるだけに、なるほど、異論はない。