フォード・トルネオ・クーリエ 詳細データテスト 商用由来らしからぬ足さばきと乗り心地 価格は高い

公開 : 2024.07.20 20:25

欧州フォードは手薄になった小型車ラインナップの補填を、Bセグメント級シャシーのMPVに託しました。ハンドリングはフォードらしく良好で、積載性も上々。ただ、排ガス対策などで高騰した価格に見合わない質感は残念です。

はじめに

フォードは最近、手頃なモデルのラインナップ空洞化が気になる。その理由は説明するまでもないだろう。欧州のエミッション規制が厳しさを増したことでコストが上昇し、安価なクルマで利益を上げるのが難しくなったからだ。そのため、低価格帯のクルマが突如として値上げされ、これまでのような台数は売れなくなるという負のスパイラルが発生。フォードのような大衆車メーカーには、とくにつらいところだ。

昨年は、長年の主力だったフィエスタと、コンパクトSUVのエコスポーツが姿を消し、Bセグメントのラインナップはプーマのみとなった。その構成に多少ながら変化をもたらすのが、今回テストするトルネオ・クーリエだ。

テスト車:フォード・トルネオ・クーリエ1.0エコブースト・タイタニウム
テスト車:フォード・トルネオ・クーリエ1.0エコブースト・タイタニウム    JACK HARRISON

フォードの新たなボトムエンドはルーマニア製。価格はもちろんだが、実用性や万能性も備え、これまでのフォードの小型車よりもアクティブなライフスタイルを送るファミリー層に訴求できる点でも販売台数が見込める。フォードで4つある商用バンの乗用バージョンで、少し前ならニッチモデルだっただろうが、主力級の活躍ができるだけの実力を秘めているのだろうか。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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