すっきりとしたモダンな外観へ シトロエン・ベルランゴ改良新型 EV航続距離320km

公開 : 2023.12.14 06:05

・シトロエンの電動ミニバン、eベルランゴが欧州でマイナーチェンジ。
・新しい外観とLFPバッテリーを獲得。航続距離は320kmへ延長。
・日本仕様車の改良は未確認。欧州ではEVのみ販売。

電動ミニバン LFPバッテリー採用

フランスの自動車メーカーであるシトロエンは、電動ミニバンのeベルランドの改良新型を欧州で発表した。外観を一新し、航続距離を20%延長することで魅力を高めている。2024年春に発売予定である。

ドライブトレインとしては、50kWhのLFP(リン酸鉄リチウム)バッテリーを新たに採用。1回の充電での航続距離は320kmと、約40km伸びた。最高出力136psの電気モーター、3段階に調整可能な回生ブレーキを備え、オプションでヒートポンプも設定される。

シトロエンeベルランゴ
シトロエンeベルランゴ    シトロエン

最大100kWの充電速度に対応し、0~80%を30分で充電できるという。また、7.4kWの車載充電器と、より強力な三相11kWの家庭用充電器もオプションで用意されており、前者は100%まで7.5時間、後者は5時間で充電できる。

スタイリングは、昨年発表されたコンセプトカー「OLI」の影響を受けている。シトロエンの新しい楕円形エンブレムと3セグメントLEDライトのデザインが採用されたほか、フロントグリルも大幅に小型化されている。また、2014年のC4カクタスで初登場したエアバンプがサイドに装備される。

ボディカラーは、カオリンホワイト、ペルラネラブラック、スチールグレー、キアマブルー、シルッカグリーンの5色を用意。ホイールサイズは16インチまたは17インチから選択できる。

インテリアではそれほど大きな変更点はないが、10インチのタッチスクリーンにシトロエンの最新世代インフォテインメント・システムが搭載され、ワイヤレスのスマートフォン・ミラーリング機能が標準装備となった。音声認識システムも改良され、「自然に、流れるように、簡単」に操作できるという。

フロントシートには新たにアドバンスト・コンフォートシートを採用し、快適性の向上を図った。ステアリングホイール(オプションでヒーター付き)のデザインも変更され、底部がフラットな形状となった。

ボディタイプは引き続きM(全長4400mm)とXL(全長4750mm)の2種類が用意され、後者は3列シートの7人乗り仕様を選択できる。荷室長はMで2700mm、XLで3050mmとなる。後部座席を倒すと、XLのトランク容量は最大4000Lに拡大される。

なお、欧州市場ではEVのeベルランゴのみの販売となるが、他の市場ではBlueHDiのディーゼルエンジン車とPureTechのガソリンエンジン車も投入されている。日本仕様車の改良についてはまだ確認されていない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    英国編集部。英グラスゴー大学を卒業後、モータージャーナリストを志しロンドンに移住。2022年からAUTOCARでニュース記事を担当する傍ら、SEO対策やSNSなど幅広い経験を積んでいる。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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