ロータス・エヴォーラ400

公開 : 2015.12.17 23:50  更新 : 2021.10.11 08:58

■どんなクルマ?

ロータスのフラッグシップ・モデルとして2009年秋にデビューしたエヴォーラ。アルミ・モノコック・シャシーのミドシップにエンジンを搭載、コンポジット製すなわちFRPボディがそれをカバーするという基本構成はエリーゼ/エキシージと共通するが、ホイールベースも全長も長いエヴォーラのキャビンは、狭いながらリア・シートを備える2+2を採用していた。

そのコクピット後方に横置きされるエンジンは、トヨタ製3.5ℓV6をロータスが独自にチューンしたもので、NA仕様で280ps、スーパーチャージャーを装備したエヴォーラS用で350psの2本立てが基本だった。トランスミッションは、これもトヨタ製をベースにした6段MTと、アイシンAW製6段ATが組み合わせられる。

そこに加わったトップ・パフォーマンス・バージョンがエヴォーラ400で、その名のとおりエンジンを同排気量のまま406ps/7000rpmにチューン、トルクも41.8kg-m/3000-7000rpmに増強された。これはより容量の大きいスーパーチャージャーと水冷式インタークーラーの採用、それにエンジン・マネジメントの変更などによって達成されている。

と同時に、メーカーが全体の装備の3分の2が刷新されたと表現するとおり、エンジン以外にも様々な分野に手が入れられた。結果、車重も既存のモデルより22㎏軽くなり、MT仕様で1395㎏に減量された。それらの恩恵で、0-100km/h加速は4.2秒に短縮され、最高速はついに300km/hの大台に達した。それらはいずれもMT仕様の数値だが、ここにロータス史上最速のロードカーが誕生した、というわけだ。

さらに、コンポジット製ボディ・パネルも多くの部分で一新され、特にフロントとリア・エンドはこれまでのエレガントなラインから、ぐっとアグレッシブな表情を持つ造形に変わった。それに伴って、インテリアのデザインも変更されている。

記事に関わった人々

  • 吉田 匠

    Takumi Yoshida

    1947年生まれ。1971年、青学大卒業と同時に「CAR GRAPHIC」編集部に。スポーツカーの試乗記などを手掛け、FJ1600などのレースにも参戦、優勝経験数回。1985年、同社を退社、フリーランスのモータージャーナリストになる。「ポルシェ911全仕事」等、単行本多数。旧いスポーツカーに目がなく、愛車はポルシェ356B、ロータス・エランS2、他。

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