【想定内、それとも想定外?】ダイハツ・タント、フルモデルチェンジ1年目 Nボックスの背中が遠い? べつの見方も

公開 : 2020.08.01 05:50  更新 : 2021.10.11 13:38

現行タントは、フルモデルチェンジから約1年が経ちます。このところ、ダイハツ・タントの販売が不安定です。Nボックスの後塵を拝する? いっぽうで違う見方もあります。ホンダ/ダイハツの違いを見つけました。

タント、Nボックスの背中が遠い

text:Kenji Momota(桃田健史)

このところ、ダイハツタントの販売が安定しない。

現行タントは、フルモデルチェンジから約1年が経つ。

ダイハツ・タント
ダイハツ・タント    佐藤正勝

発売開始時点での月間販売目標台数は1万2500台だった。これに対して、発売後約1か月時点で累計受注台数は約3万7000台と順調な滑り出しだった。

2019年7月から月を追って、タントの販売台数を見ると、7月(1万4520台)、8月(1万6838台)、9月(2万1858台)、10月(1万1071台)、11月(2万1096台)、12月(8081台)、20年1月(1万2332台)、2月(1万4496台)、3月(1万7370台)、4月(8295台)、5月(2497台)、6月(7263台)と続く。

19年9月~11月は、10月の消費税アップによる駆け込み需要とその反動。

続く12月はライバルNボックスの半分程度まで落ち込み。

年が明けて、販売店も奮起して年度末商戦を闘い、月販目標越えを維持した。

4月~5月は新型コロナウイルス感染拡大による製造と販売現場への影響が出ることは致し方ないが、6月に入っても売上げの戻りが鈍いのが少し気になる。

タントといえば軽の定番商品

タントといえば、スーパーハイトワゴンという分野を切り開いた、軽の定番商品である。

筆者の親族が歴代タントを乗り継いでいたこともあり、ダイハツ販売店を通じてタントを身近なクルマとして接してきたのだが……。

タントはこれから、どうなっていくのだろうか?

軽の販売実績 年度単位で俯瞰してみる

タントのいまを考える上で、軽の販売推移の年度単位で振り返ってみよう。

以下、年度別にモデル別トップ3と、タントが4位になった(11年、12年、17年)の各モデル販売台数だ。

2007年度

ワゴンR(22万台)、ムーヴ(20万台)、▼タント(11万台)

2008年度

ワゴンR(21万台)、ムーヴ(19万台)、▼タント(16万台)

2009年度

ワゴンR(19万台)、ムーヴ(16万台)、▼タント(16万台)

2010年度

ワゴンR(18万台)、▼タント(17万台)、ムーヴ(14万台)

2011年度

ワゴンR(17万台)、ミラ(17万台)、ムーヴ(14万台)、▼タント(14万台)

2012年度

Nボックス(24万台)、ワゴンR(20万台)、ミラ(19万台)、▼タント(16万台)

2013年度

Nボックス(23万台)、ムーヴ(19万台)、▼タント(18万台)

2014年度

▼タント(21万台)、Nボックス(19万台)、デイズ(17万台)

2015年度

Nボックス(17万台)、▼タント(16万台)、デイズ(14万台)

2016年度

Nボックス(19万台)、▼タント(15万台)、ムーヴ(12万台)

2017年度

Nボックス(22万台)、ムーヴ(15万台)、デイズ(14万台)、▼タント(13万台)

2018年度

Nボックス(24万台)、スペーシア(16万台)、▼タント(14万台)

2019年度

Nボックス(25万台)、▼タント(17万台)、スペーシア(16万台)

こうした軽全体の販売実績を俯瞰すると、改めて軽のトレンドの移り変わりがわかる。

詳しく見ていこう。

記事に関わった人々

  • 佐藤正勝

    Masakatsu Sato

    1964年生まれ。1984年東京工芸大学短期大学部写真技術科卒業後、八重洲PRセンターに入社。86年にF1/ルマン24時間を撮影後何かのスイッチが入ったらしく退社。フリーとなり国内外のレースを撮影。91年に撮影したDTMで、また何かのスイッチが入ったらしくどっぷりドイツ漬けに。現在は撮影のみならず、CS放送でのレース解説や雑誌への執筆も。

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