【駐車場にクルマがない!】増える自動車盗難、他人事にあらず クルマを盗まれぬよう、今できること

公開 : 2020.10.11 05:50  更新 : 2023.03.31 09:35

ある日、忽然と愛車が消えている。決して他人事ではありません。窃盗団が本気を出せばどんなセキュリティでも外せるといいます。たいせつなクルマを盗まれないようにするためには、とにかく「面倒」と思わせることです。

忽然と愛車が消失 他人事ではない

text:Kouichi Kobuna(小鮒康一)

ある日、忽然と愛車が消えている。にわかには信じられない出来事であるが、決して他人事ではない。

最近ではSNSを通じて盗難された車両の情報を呼びかけることも少なくなく、いつか自分の愛車も狙われるのではないかと不安に思っている人も多いことだろう。

盗難した車両を正規でない方法で輸出したり、部品単位にばらして輸出されることが増えている。
盗難した車両を正規でない方法で輸出したり、部品単位にばらして輸出されることが増えている。

今年5月に一般社団法人日本損害保険協会が発表したデータによれば、2020年2月に最も盗難されたのはランドクルーザーで、次いでプリウスレクサスLXアルファードと続いている。

しかし、このデータは損害保険協会がまとめたデータ、つまり保険金が支払われた盗難事件をカウントしているだけに過ぎない。

車両保険をかけていなかったユーザーが受けた盗難被害は含まれていないということになる。

最近では90年代の国産スポーツカーが狙われるケースが増加している。これは日本国外での需要の高まりもある。

盗難した車両を正規でない方法で輸出したり、部品単位にばらして輸出されることが増えているのである。

そういった車種を持つ若いユーザーは車両保険が高額になるためや、かけられても微々たる額となることがほとんどのため、車両保険に未加入というケースが少なくないようだ。

では、盗まれないためにユーザーができる自衛手段はどのようなものがあるのだろうか?

とにかく面倒だと思わせることが重要

90年代の国産スポーツカーなどは純正でのセキュリティはほぼ無いに等しく、少し知識のある人間であればエンジンをかけるくらいは簡単にできてしまう。

とはいえ、前述のランキングにレクサスLXのような最新モデルが入っていることからもわかるように、新型車だからといって、安心ということは全くないのである。

一昔前に話題となったリレーアタックのようにどんなに新しい機能を持たせたとしても、それをかいくぐって盗難しようとするものが必ず登場する。

いわゆるいたちごっこということになってしまうのだ。

では、盗まれないためにわれわれユーザーができる対策というのは、とにかく「面倒だと思わせること」に尽きる。

あるセキュリティ専門店のスタッフ曰く、窃盗団が本気を出せばどんなセキュリティでも外すことは不可能でないという。

しかし、セキュリティを解除してクルマを運びだすまでに時間がかかれば、それだけ発見されるリスクが高まる。

よって盗難の実行に移す可能性が低くなるというわけだ。

本格的な窃盗団などは実行に移す前にほぼ確実に下見を行うと言われており、その段階で「このクルマを盗み出すにはリスクが高い」と判断されれば被害に遭うこともないのである。

記事に関わった人々

  • 小鮒康一

    Koichi Kobuna

    1979年生まれ。幼少のころに再放送されていた「西部警察」によってクルマに目覚めるも、学生時代はクルマと無縁の生活を送る。免許取得後にその想いが再燃し、気づけば旧車からEV、軽自動車まで幅広い車種を所有することに。どちらかというとヘンテコなクルマを愛し、最近では格安車を拾ってきてはそれなりに仕上げることに歓びを見出した、尿酸値高い系男子。

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