【速く楽しく、控えめでコンパクト】トヨタGRヤリス(初回) 長期テスト 2021年での意味深さ

公開 : 2021.01.17 11:45  更新 : 2021.07.12 18:56

日本同様、新型コロナウイルスによる影響が長引く英国ですが、長期テスト車にGRヤリスが仲間入り。行動範囲は制限されているものの、ホットなラリーレプリカを日常使いすることで、クルマの本性に迫ります。

初回 通常のヤリスと違うGRヤリス

text:Matt Prior(マット・プライヤー)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
以前から言及してきた。パフォーマンスモデルは、よりコンパクトで控えめなパワーの方が良いと。わたしたちと意見が合うのは、トヨタだけなのだろうか。

トヨタGT86は2010年代の中で、突出して内容の良いスポーツカーだったと思う。2020年代も、GRヤリスで順調なスタートを切っている。世界ラリー選手権へ参戦するトヨタを、記念するかのようなモデルだ。

トヨタGRヤリス・サーキット・パッケージ(英国仕様)
トヨタGRヤリス・サーキット・パッケージ(英国仕様)

しかもラリーに必要だったわけではなく、トヨタ自らが望んで生み出した、というところに意味がある。このGRヤリスは、通常のヤリスと大きく異る。中にはカローラなどと間違える人もいるようだが。

シャシーは、トヨタのGA-BとGA-Cと呼ばれるプラットフォームのハイブリッド構造。サスペンションはリアがダブルウイッシュボーン式で、フロントがマクファーソンストラット式。四輪駆動システムには、活発な走りに対応できる強度が与えられている。

ボディパネルは、軽量なアルミニウムやコンポジット素材が用いられている。ルーフはカーボンファイバー製。ここだけでも、興味を惹かれる人がいるだろう。

通常のヤリスと同じ部品なのは、ライトとルーフアンテナ、ドアミラーだけだという。初代フォード・フォーカスRSやランチア・デルタ・インテグラーレのように、専用設計の特別モデルと考えてもいい。

日本車で例えるなら、スバル・インプレッサWRXや、三菱ランサー・エボリューションの現代版といったところか。

選べるオプションは多くない

英国編集部にやって来たGRヤリスのボディカラーは、プレシャス・ブラック。きれいに保つのは難しいが、程よく好戦的に見える。英国では585ポンド(8万2000円)する、オプションカラーだ。

塗装の選択肢は4色しかない。ソリッドホワイトは追加料金無し。パールレッドとパールホワイトは、880ポンド(12万3000円)が請求される。

トヨタGRヤリス・サーキット・パッケージ(英国仕様)
トヨタGRヤリス・サーキット・パッケージ(英国仕様)

オプションの選択肢も多くない。標準モデルの英国価格は3万ポンド(420万円)を切るが、オプション・パッケージを選択する人は多いだろう。

英国で選べる1つ、コンビニエンス・パッケージは2180ポンド(30万5000円)。ナビにパーキングセンサー、ブラインド・スポットモニター、ヘッドアップ・ディスプレイ、JBL製サウンドシステムが付いてくる。

もう一方の選択肢、サーキット・パッケージは3500ポンド(49万円)。試乗車にも装備されるが、かなりレーシーな内容となる。

ミシュラン・パイロットスポーツ4Sタイヤを巻く鋳造18インチ・アルミホイールに、トルセン式のリミテッドスリップ・デフが前後に付く。サスペンション・スプリングのレートは上げられ、ダンパーやロールバーも引き締まる。

ちなみに、英国トヨタが用意するデモ車両には、すべてサーキット・パッケージが備わっている。素のGRヤリスへ試乗した経験はまだない。

アルミホイール・プロテクターとセーフティ・キットが、追加できる唯一のオプション。ヒーター内臓のシートやステアリングホイールは、GRヤリスでは装備できない。

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