実用性と快適性の融合も見事

110 ハードトップの方は試乗時間のほとんどをオンロードで過ごしたが、スムーズで力強い動的性能と扱いやすい操縦性で快適に運転できた。90も110も、やはりディフェンダーは居心地が良いクルマだと改めて思う。

インテリアは耐久性と機能性に焦点が向けられているが、長時間の運転で不満を感じることはないだろう。フロントシート間のジャンプシートはオプションだが、使用しない時は折りたたむことも可能だ。

ピヴィ・プロとランドローバーが呼ぶインフォテインメント・システムは、現代的なテクノロジーを提供。携帯電話や事務所類などをしまえる、便利な小物入れにも事欠かかない。

リアウインドウのないクルマに慣れている人でも、オプションとして用意されるデジタル・バックミラーは便利なはず。荷室いっぱいに荷物が積まれていても、カメラで鮮明な後方映像を確認することができる。

ディフェンダー・ハードトップは90か110かに関わらず、オンロードでもオフロードでも、商用車両としての高い能力を備えている。実用性と快適性の融合も見事だといえる。

小型のオフローダーやバン、ピックアップ・トラックまで商用車前提のクルマにも様々な選択肢があるが、どのモデルを選ぶかは目的や経済性に依存する。特に費用面は、選択する場合の重要なファクターとなるはず。

レトロチックなデザインで高い注目度

同時に商用車は、走る広告やオフィスでもある。そう考えると、価格は張るものの、人目を引き快適なランドローバー・ディフェンダー・ハードトップの強みは小さくない。

前世代のディフェンダーは、今でもビジネスユースの間でも人気が高い。多くの経営者は、ディフェンダーの豊かな歴史と自社のイメージを重ねられると考えているのだろう。

レトロチックなデザインを採用した、最新のランドローバー・ディフェンダー。注目度の高さでいえば、横に並べる商用車はほとんどないに等しい。

ツートンカラーでボディを仕上げ、18インチのスチールホイールを履いた姿はかなりかっこイイ。大きなサイドパネルには、企業ロゴが見栄え良く収まるはずだ。

ランドローバー・ディフェンダー90 ハードトップ D200（英国仕様）のスペック

価格：4万4210ポンド（663万円）
全長：4323mm
全幅：1996mm
全高：1974mm
最高速度：175km/h
0-100km/h加速：9.8秒
燃費：10.4km/L
CO2排出量：251g/km
車両重量：2285kg
パワートレイン：直列6気筒2996ccターボチャージャー＋ISG
使用燃料：軽油
最高出力：199ps
最大トルク：50.9kg-m
ギアボックス：8速オートマチック

画像　新型ランドローバー・ディフェンダー　90と110を比較　初代ディフェンダーも　全87枚