【ID.3とは全く異なるデザイン】クプラ初のEV「ボーン」 一部先行公開 スペイン発の電動ホットハッチ

公開 : 2021.05.18 19:05  更新 : 2021.07.08 12:58

高性能車ブランドのクプラは、初のEVを25日に発表する予定です。VW ID.3と構造を共有しています。

アクセントにコッパーを採用

text:Felix Page(フェリックス・ペイジ)
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

クプラは、5月25日に発表される初のRV「ボーン(Born)」を一部公開した。フォルクスワーゲン・グループ傘下のクプラは、ハイパフォーマンスモデルを専門とするスペインのブランドだ。

2020年に「エル・ボーン(El-Born)」として登場したこのホットハッチは、グループのMEBプラットフォームをベースとし、全体的なシルエットはフォルクスワーゲンID.3と似ているが、他とは異なる独自のデザインを採用していた。

クプラ・ボーンのティザー画像。クプラらしく、鋭利で攻めた印象を与えるデザインが採用された。
クプラ・ボーンのティザー画像。クプラらしく、鋭利で攻めた印象を与えるデザインが採用された。    クプラ

市販モデルのボーンは、車名の「El」の部分を除いて、コンセプトに忠実に作られているようだ。公開されているのは、クプラのトレードマークであるコッパーをアクセントにしたマットブルーの車両で、ID.3とは異なるフロントエンドを持ち、鋭いLEDヘッドライト、幅の広いロワーグリル、パフォーマンス志向を示唆するシャープなボンネットが特徴的だ。

他にも、カスタムデザインのホイール、SUVのフォーメンターと同様のラップアラウンド・リアライトバー、ブラックコントラストのCピラーが採用されていることがわかる。

室内では、センターコンソールやドアパネルにコッパーのディテールが施され、随所にダイヤモンドパターンがあしらわれることが予告されている。

アグレッシブなキャラクターを表現

ボーンの発表に先立ち、クプラのデザイン担当者であるホルヘ・ディエスは、各車輪をボディの角に押し出すことで、「非常に広い室内空間を持つ、完全に乗員中心のデザインを実現することができた」と述べている。

また、ID.3との差別化を図るための工夫として、次のように語った。

クプラ・ボーンのティザー画像。内装にはコッパーやダイヤモンドパターンのアクセントが施される。
クプラ・ボーンのティザー画像。内装にはコッパーやダイヤモンドパターンのアクセントが施される。    クプラ

「ヘッドライトは人の顔に見立てて、通常よりも少し角度をつけて、自分の欲しいものを知っていてそれに向かっていくという性格や決意を表現しています。また、下部にはエアインテークを設け、クルマを視覚的に低く見えることでキャラクターを強調しています」

「さらに、水平方向のライトで車幅を強調し、非常に明確なディフューザーと組み合わせることでエアロダイナミクスを高めました。電動化においては、空力性能の向上と空気抵抗の削減を両立しなければなりませんが、チームはこの2つを完璧に調和させています」

「ボディサイドでは、ショルダーラインに角張った形状を作り、ウィンドウ・グラフィックを伸ばすことで、より緊張感とスピード感を表現しています」

ドライブトレインがフォルクスワーゲンID.3とすべて共通かどうかは未確認だが、SUVのID.4に設定されている「GTX」のような高性能仕様については、ハッチバックの短いホイールベースでは同様のシステムを搭載できないため、採用されないと考えられる。

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