【ランドローバーの電動化戦略】次期イヴォーク、ディスカバリー・スポーツ ついにEV化 レンジエクステンダー搭載

公開 : 2021.05.18 18:05  更新 : 2021.07.08 12:58

ランドローバーは新型車の電動化を進めており、2つをプラットフォームをベースにEVやPHEVが登場します。

次世代イヴォークは2024年登場

text:Hilton Holloway(ヒルトン・ホロウェイ)
translator:Takuya Hayashi(林 汰久也)

ランドローバーは、次世代のイヴォークとディスカバリー・スポーツに革命を起こすべく、EVに特化した新プラットフォームを採用し、ガソリンを燃料とするレンジエクステンダー・ユニットを搭載する計画を明らかにした。

エレクトリファイド・モジュラー・アーキテクチャー(EMA)と名付けられたこのプラットフォームは、はじめから高度な運転支援システムと広範なクラウド・コネクティビティに対応するように設計されている。

レンジエクステンダー搭載EVとなる新型イヴォークのイメージCG
レンジエクステンダー搭載EVとなる新型イヴォークのイメージCG

EMAの特徴であるシンプルさは、ジャガー・ランドローバー(JLR)が抱える品質上の課題にも対応している。同社のティエリー・ボロレCEOは最近、「年間10万台の販売を犠牲にしている」と認めている。

このEMAプロジェクトは、2026 年までの100億ポンド(155億円)規模の投資計画の一部となる。JLRは、新型レンジローバー・スポーツ、ヴェラール、ディスカバリーの発売を予定しており、これらは全て次期MLAプラットフォームをベースにしている。ディスカバリーは、スロバキアではなく英ソリフルで製造される予定。これは、ジャガーFペイスが廃止され、ジャガーブランドの完全EVの次世代ラインナップに移行するためだ。

EMAは、JLRの将来の展望と安定した利益創出を目指す上で非常に重要な役割を持つ。JLRは、2030年までにEMAをベースにしたモデルが会社全体の販売台数の半分を占め、年間32万5千台の高収益モデルになる可能性があると推定している。

AUTOCARは、EMAを最初に採用するモデルは、2024年に発売される次期イヴォークであり、その後すぐに第3世代のディスカバリー・スポーツが続くと予想している。EMAの生産ラインは、ランドローバーのヘイルウッド工場に設置されると考えられる。

一方で、ランドローバーはすでに投資家に対して、今後6年間でディフェンダー・ファミリーのモデルをさらに2車種発売することを明らかにしている。詳細は発表されていないが、一方は完全EVになると予想されており、どちらも現行のL663世代のディフェンダーが使用しているD7xプラットフォームをベースにしたものではなくなる。

つまり、どちらもEMAをベースにしていると考えられるため、スロバキア工場にも同生産ラインが導入され、EU市場向けの新世代車両の生産が可能になるかもしれない。

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