ル・マン復帰のキャデラック 新型GTPマシン一部公開 2023年耐久レース投入予定

公開 : 2022.02.10 19:05  更新 : 2022.11.01 08:45

キャデラックはIMSAとWECに投入する新型のGTPハイパーカーを一部公開。現行DPi-VRの後継です。

欧米の耐久レースに対応したGTPマシン

キャデラックは、2023年のル・マン24時間やIMSAに投入する新型GTPハイパーカーのティーザー映像を公開した。

キャデラックは、米国のIMSAスポーツカー選手権に継続参戦すると同時に、欧州のWECにも復帰する予定だ。後者はキャデラックにとって2002年以来の参戦となる。

キャデラックが公開したGTPマシンのティーザー画像
キャデラックが公開したGTPマシンのティーザー画像    キャデラック

キャデラックVシリーズの第4世代プロトタイプは、現行の「DPi-VR」の後継となるモデル。DPi-VRはデイトナ・プロトタイプのレギュレーションに基づいて作られているため、WECでは許可されていない。

GTP(グランド・ツーリング・プロトタイプ)は、トップクラスのスポーツカーレースに参加するための手頃なルートである。コスト制限があり、LMP2のシャシーをベースとしている。

メーカー続々参入 激しい戦いに期待

もう1つの参加ルートであるLMHでは、現行のLMP1ルールと同様にオーダーメイドのプロトタイプを設計したり、既存の市販ハイパーカーから競技仕様を作ったりすることができ、商業的可能性が広がる。

この可能性と欧米のスポーツカー・レギュレーションの融合により、多くのメーカーがIMSAとWECに復帰、または新規参入することになった。

キャデラックが公開したGTPマシンのティーザー画像
キャデラックが公開したGTPマシンのティーザー画像    キャデラック

GTP側にはアキュラアウディBMWポルシェ、LMH側にはバイコレス、フェラーリプジョー、スクーデリア・キャメロン・グリッケンハウス、トヨタが名を連ねている。

キャデラックは、4社のGTPシャシー・プロバイダーの中から、イタリアのダラーラを選択した。このシャシーに自社設計のエンジンを搭載し、必須となる全車共通のハイブリッド・システムを組み合わせる予定だ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    クリス・カルマー

    Kris Culmer

    役職:主任副編集長
    AUTOCARのオンラインおよび印刷版で公開されるすべての記事の編集と事実確認を担当している。自動車業界に関する報道の経験は8年以上になる。ニュースやレビューも頻繁に寄稿しており、専門分野はモータースポーツ。F1ドライバーへの取材経験もある。また、歴史に強い関心を持ち、1895年まで遡る AUTOCAR誌 のアーカイブの管理も担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、BMW M2。その他、スバルBRZ、トヨタGR86、マツダMX-5など、パワーに頼りすぎない軽量車も好き。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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