フィアット・デュカト 全長5mオーバーの商用車が日本へ ジャパンキャンピングカーショー2022

公開 : 2022.02.10 19:50  更新 : 2022.09.17 09:21

フィアット日本法人が、大きな商用車「デュカト」の導入を発表。キャンピングカー市場に、新たな流れを作るのでしょうか?

キャンピングカーのベースに

千葉県・幕張メッセで開催中のジャパンキャンピングカーショー2022に、1台の新モデルが登場した。

ヨーロッパにおける2020年と2021年の小型商用車トップセールスを誇る「フィアット・プロフェッショナル・デュカト」の日本導入発表だ。

フィアット・デュカト(日本仕様)。これまでもキャンピングカーのベース車両として国内ビルダーが導入してきたが、フィアット日本法人が正式に市場投入することに。
フィアット・デュカト(日本仕様)。これまでもキャンピングカーのベース車両として国内ビルダーが導入してきたが、フィアット日本法人が正式に市場投入することに。    近藤浩之

発表会にはFCAジャパンのポンタス・へグストロム代表取締役社長兼CEOが登壇し、その注目点について説明が行われた。

「デュカトは、成長著しい日本のキャンピングカーセグメントに向けて、フィアットが満を持して放つ新製品です」という言葉からスタートしたプレゼンテーション。

氏によれば、デュカトのビジネスモデルは基本的に国内でも需要が拡大しているキャンピングカーなどのベース車両としてB to Bでの販売が想定され、専用の販売網の構築も考えられているという。

これは既存のディーラーはもちろん、キャンピングカービルダーなどの車両架装を専門とする法人を全国から募集するというものだ。

3種のボディタイプとは

日本仕様では、270度まで横に開くリアゲートと広いサイドスライディングドアを採用。

直接フォークリフトでパレットを積めるので、配送にも適している。

フィアット・デュカト(日本仕様)
フィアット・デュカト(日本仕様)    近藤浩之

また、多彩なシートレイアウトは、ピープルムーバーとしての活用も期待される。

日本仕様の生産は今年の第2四半期からスタートし、第3四半期にはデリバリー開始を予定しているという。

そんなデュカトは、カーゴバンとしてのスタイルはもちろん、ピープルムーバーとして使用する場合は、用途に応じて8人・9人・16人乗りを選べる。

1万通りを超えるインテリアのアレンジが可能で、3つのボディバリエーションを用意。

標準モデル「L2H2」は全長5413mm、全幅2050mm、全高2572mm、ホイールベース3450mm。

ロングホイールベース版の「L3H2」は、全長が585mmプラスの5998mm、ホイールベースも585mmプラスの4035mm。

ロングホイールベースのハイルーフ仕様「L3H3」は全高がアップし2764mm(いずれも欧州値)。

エンジン/ADAS/価格について

3種のボディに組み合わされるドライブトレインは、最高出力178hp/最大トルク45.9kg-mの2287cc直4マルチジェット3ディーゼル・ターボ&9速ATとなっている。

ハンドル位置は右ハンドルで、日本で使いやすい左エントランスを採用。

フィアット・デュカトの内装(日本仕様)
フィアット・デュカトの内装(日本仕様)    近藤浩之

フロントシートは、アームレストが装備されたキャプテンシートで、180度回転が可能。完全に後ろを向いた状態でも前後にスライドできるなど、キャンピングカーとしても使い勝手がいい。

自動調整式アシストステアリングによりハンドリングが向上され、低速での操舵や駐車も容易に。

フォワードコリジョンウォーニング及び歩行者検知付き衝突被害軽減ブレーキなどのADASが付加されるほか、デジタルルームミラーも装備されている。

価格は469万円~(未架装)。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    近藤浩之

    Hiroyuki Kondo

    某自動車雑誌を経てフリーに。2013年に(株)スカイピクチャー設立(とはいっても1人で活動)。仕事は写真/動画の撮影編集、たまに作文。対象はクルマを始め、建築/フード/人物など幅広いが、要は何でも屋の便利屋。苦手なことは、自分のプロフィールを自分で書くこと(要はこの文章)

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