従来より上級志向に BMW i7 プロトタイプ 試作車へ試乗 SクラスやEQSのライバル

公開 : 2022.04.12 08:25

7シリーズ相当の純EVとして開発が進むi7。ゴーストもライバルに入るであろう新モデルを、英国編集部が味見しました。

全長は約5400mmのリムジンサイズ

今回試乗したプロトタイプのBMW i7は、技術的にG70型となる次期7シリーズにも通じる部分を持つ。自社最大のボディサイズが与えられた、ラグジュアリーな純EVだ。

次期7シリーズには、マイルド・ハイブリッドやプラグイン・ハイブリッド(PHEV)など、電動化された複数のパワートレインが用意される。だが、ひと足早く2022年11月に発売されるのが、ツインモーターで合計500ps以上の最高出力を持つi7となる。

BMW i7 プロトタイプ
BMW i7 プロトタイプ

メルセデス・ベンツは、既にEQSを市場に投入済み。そのライバルに当たるモデルを、BMWの開発現場へお邪魔して味見させていただいた。

BMW i7は、4月中頃に発表予定。今回はそれより前ということで、公道走行可能ながらボディには偽装が施されていた。全長は約5400mmと大柄だが、スタイリングについて触れられる部分は少ない。

少なくとも、i7は歴代のBMWの中で最長。現行の6代目7シリーズより100mmも伸びる。

内装にも全面に布が掛けられていたものの、一部の要素がSUVのBMW iXと共通することは明確。実は、駆動系統やリチウムイオンバッテリーなど、主要なコンポーネントをサルーンのi7はiXと共有している。

見た目の印象は、大型サルーンというより、要人を乗せるリムジンのよう。伝統的な3ボックス・プロポーションを持ち、フロントガラスやリアガラスはEQSなどと比べて角度が起きている。

リアドアは大きく、ホイールベースは3000mmを超える。リアシート側の空間も見るからに大きそうだ。

馬力はiXの523ps以上 バッテリーは105kWh

EQSは純EV専用プラットフォームをベースにするが、i7は内燃エンジンが載る新しい7シリーズと共通の、CLARプラットフォームを基礎としている。その結果、フロアはフラットではなく、トランスミッション・トンネルが車内を前後に貫く。

ただしフロアパンへ手を加え、実容量で105kWhという大容量の駆動用バッテリーを並べている。システムは電圧400Vで稼働し、急速充電は195kWまで対応するという。

BMW i7 プロトタイプ
BMW i7 プロトタイプ

今回試乗したi7の場合、前後に駆動用モーターが載る四輪駆動。運転した印象はポジティブなものだったが、プロトタイプということで、幾つかの改善点も残っているようだ。

i7の車重は2000kgを軽く超えるが、スタートダッシュは鋭い。動力性能はまだ未確定ながら、SUVのiX xドライブ50が備える、523psと77.8kg-mは超えるとのこと。ちなみにEQS 580 4マティックは、523psと86.9kg-mだ。

パワフルでスムーズな駆動系によって、公道で運転した印象は、活発さと穏やかさが共存したもの。アウトバーンで240km/h以上も出してみたが、落ち着いており、極めて安定していた。

ドライブモードは、パーソナルとスポーツ、エフィシェンシーの3種類。どのモードを選んでも、立ち上がりから豊かなトルクを生み出す駆動用モーターのおかげで、非常にレスポンスに優れる。

トランスミッションは、現在のBMWの純EVと同様にシングルスピード。0-100km/h加速時間は、4.5秒を切るだろう。BMWがi7で目指しているのは、7シリーズと同等の動的能力を与えること。それは成功したようだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    中嶋健治

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

関連テーマ

おすすめ記事

 

BMWの人気画像