フィアット グレー系の車体色廃止 新たなカラー戦略で「色彩のブランド」へ

公開 : 2023.06.29 06:05

フィアットは、グレー系のボディカラーの生産を終了すると発表しました。イタリアの海や太陽、大地、空をテーマとする新しいカラーリング戦略を打ち出し、ブランドイメージ刷新を図ります。

イタリアらしい色合いを重視

フィアットは、「喜びと色彩、楽観主義のブランド」を目指し、グレー系のボディカラーの生産を終了する。

今年後半に発売される新型600を皮切りに、フィアットはイタリアらしい色合い、すなわち海、太陽、大地、空に関連したカラーリングを展開する予定だ。

英国ではグレーは最も人気のある色だ。
英国ではグレーは最も人気のある色だ。

各市場でフィアット車に独特の風味を加え、競争力を高めることを目的としている。

これは、グレー系ボディカラーの人気が高い英国でも同様だ。英国では近年、最もよく選ばれる色がグレーだ。英国自動車工業会(SMMT)によると、昨年英国で販売された新車の4台に1台以上がグレーだったという。

フィアットのオリビエ・フランソワCEOは次のように述べている。

「わたし達はルールを破りました。グレーのフィアットの生産を中止することにしたのです。これは挑戦的で破壊的なことであり、喜びと色彩、楽観主義のブランドとしてのフィアットのリーダーシップをさらに強化することを目的としています。この選択は、新しい 『ドルチェ・ヴィータ』の価値観と、フィアットブランドが体現するイタリアのDNAを人々に伝えるものです」

また、このカラーリング戦略には、このような新しいキャッチフレーズが添えられている。

「Italy. The land of colours. Fiat. The brand of colours. (色彩の国、イタリア。色彩のブランド、フィアット)」

フィアットは現在、欧州向けに500、EVの500、500X、パンダ、ティーポの5車種をラインナップしているが、これらすべてにホワイト、オレンジ、レッド、ブルー、グリーン、ゴールド、ブラックのカラーが追加された。各色にはイタリアの風景を反映した名前が付けられている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジョナサン・ブライス

    Jonathan Bryce

    英国編集部。英グラスゴー大学を卒業後、モータージャーナリストを志しロンドンに移住。2022年からAUTOCARでニュース記事を担当する傍ら、SEO対策やSNSなど幅広い経験を積んでいる。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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