英アストン マーティン EV開発に900万ポンドの政府支援を獲得 2025年に電動SUVデビューへ

公開 : 2023.10.12 18:05

・アストン マーティンが英国政府から900万ポンドの資金援助を獲得。
・EV用プラットフォームの開発に活用し、2025年に初のEV導入を目指す。
・米国の新興企業ルーシッドの技術も採用。

アストンの電動化 政府が支援

英国のスポーツカーメーカーであるアストン マーティンは、電動化計画を加速させるため、英国政府から900万ポンド(約16億5000万円)の資金提供を受けた。2025年後半に同社初のEVをデビューさせる予定だ。

この資金は、英国APC(先進推進センター)を通じて提供され、アストン マーティンのEV用プラットフォームの開発に充てられる。電動SUVを筆頭に、今後10年間でグランドツアラーなど複数のモデルを導入する見込みである。

アストン マーティンは2025年にEV導入を目指す。(編集部作成予想CGイメージ)
アストン マーティンは2025年にEV導入を目指す。(編集部作成予想CGイメージ)    AUTOCAR

アストン マーティンの最高技術責任者であるロベルト・フェデリ氏は、今回の政府支援は同社の研究開発プログラムにとって「大きな後押し」になると述べた。

同氏はまた、「当社のBEV専用プラットフォームの可能性を追求するためのさらなるリソースとして、超高級・高性能セグメントにおける自社製BEV技術のリーダーになるという目標達成の一助となるでしょう」と付け加えている。

APCの最高経営責任者であるイアン・コンスタンス氏は、「今回の発表には、英国の自動車産業の強さを示す多様なOEMやサプライヤーが含まれている」とし、「英国がネット・ゼロ目標を実現する原動力となります」と語った。

政府の資金援助を得て開発されるアストン マーティンの新プラットフォームには、米国のEVメーカーであるルーシッド製の電気モーターとバッテリー技術が導入される。両社は今年6月に提携を発表しており、アストン マーティンのローレンス・ストロール会長は「ルーシッドはアストンが目指すEVにとって傑出したパートナー」と評価している。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    英国編集部ビジネス担当記者。英ウィンチェスター大学で歴史を学び、20世紀の欧州におけるモビリティを専門に研究していた。2022年にAUTOCARに参加。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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