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ポルシェ356はフロント・サスペンションの整備が重要です

ポルシェ356は全シリーズで、ディスク、ドラム・ブレーキにかかわらず、フロント・サスペンションはリンクピン(上下方向)とキングピン(左右方向)で構成されています。

下の写真の上に写っている2本のピンがリンクピンで、上下のガタツキとハンドル流れる原因となる部分です。
キングピンはまだ分解前です。
下向きの棒状のものがスピンドルといわれる、ドラムやディスクを取り付けるシャフト部分です。

昔は多くの修理依頼があった部分ですが、最近は道路が良くなったせいか以前よりは少なくなくなりました。

それでもサスペンションは上下し、ステアリングで左右に動かすので、ガタ付きが進行していきます。
右にいったままとか、左に流れるのは、この部品の劣化によるもので、段差ではガタガタ音も発生します。

下はナックルと呼ばれるキングピンが付いている部分で、左右のガタが発生しますし、上下方向にもガタが発生して異音がする、サスペンションの基本箇所です。 

キングピンの支持は、はめ込みブッシュですが、ピンより細いブッシュを手作業で削りこんでいき、直線位置になるよう研磨して取替する面倒な作業です。そうでないとカチカチに固いステアリングになってしまいます。
やけに重いステアリングの場合、バラしてみると適当に組み込まれた作業跡を発見することがよくあります。

ポルシェ社では重要なメンテナンスポイントとして、指定されています。
新車では、900マイル(1400km)から始まり、その後は1500マイル(2400km)ごとにグリスアップが指定されています。

ポルシェ356の点検箇所では、エンジンオイル交換と共にしょっちゅう補充しなければいけません。
雨に濡れたら、それだけでもグリスが劣化します。気にする人も少ないため、車検で点検されるだけのかわいそうな部品です。

ちなみにリンクピンの取り付け時には、アライメントの測定が必要です。
取り付け時には専用工具を使った測定をして、定められた組み付けが必要になります。
これを守らないと、左右どちらかに曲がってしまうポルシェ356ができてしまいます。
アライメントが取れないポルシェ356は、この部分をチェックしてください。

佐藤自動車工業所

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