過去の誰かが関係した故障の後始末は大変です ジェネレーターの巻

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佐藤自動車工業所の佐藤です。
ポルシェ356は誕生から長い時間が経過し、たくさんの人間たちがさわってきた自動車です。
したがって、「過去の誰かが関係した故障」はそれぞれ原因が違い、原因追求は難しいことが多くなります。

これまで手掛けた修理例をご紹介しましょう。
6Vの純正ジェネレーターを分解、メッキしてコンクール仕様にするつもりです。
問題なく動いて発電していたし、ボディはきれいにペイントされているので、簡単な!気持ちで始めると・・・
あらら、カバー内側にメタリックの粉があります。
これをペイント時のミスだろうと見過ごせば「大失敗」です。
このメタリックの粉こそが、修理の正解を導くヒントでした。
メタリックの粉は、コミュテーターのハンダが溶けて張り付いているということです。
ということで、きちんとした内部のO/Hとレギュレターの内部テストが追加になります。
バッテリーの放電状態と充電警告灯も追加でテストです。

ボディを良く見ると内部コイルを止めているマイナスねじに「危険な」匂いがします。
ここはボッシュの硬くて有名なマイナスねじで、しっかりした工具がないと外せないのです。
このボディには、タガネらしきもので叩いた跡がしっかり残っています。
このようにタガネを使うのは、交換時に最後の手段なのです。
過去の誰かが途中であきらめたせいで、傷んだマイナスねじが残されてしまいました。
その上からペイントされているので、「外せなかった誰か」がいたのです。
これらを考えて、時間が掛かることを思いつつ本腰で外します。
根性だけで頑張るとボディがゆがんだり割れておしまいです。
貴重なオリジナルのジュネレーターが、1台この世から消えてしまいます。

マイナスねじを付けたままで削り、工具が入るように溝を切りなおして作業します。
思ったとおり、硬いこと、硬いこと。
たっぷり時間をかけて、壊さずに取ることができました。
あわよくば再利用したかったのですが、付いていたねじは「格好悪い」キズがついているので交換します。
しかし、溶接して整形すれば元の形状を作ることも可能です。

こちらのマイナスねじはパーツとしての供給はありません。
中古のジェネレーターを分解してねじを取るか、ねじを作るか、なんとか探すか。
こんな時のために長い時間をかけて部品収集していた甲斐があるものです。

こちらが修復完成したジェネレーターになります。
時間と工具が必要な、簡単な!修理作業の一部でした。
いつも問題集を解いているような面白さも、修理にはあるものです。
佐藤自動車工業所
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