ポルシェ356が渋滞の中でエンストしたときは

佐藤自動車工業所の佐藤です。
春になり陽気が良くなると行楽シーズンが到来し、休日の高速は大渋滞します。
長時間の渋滞は人間だけではなくポルシェ356もくたびれるのです。
完璧に調整されている車両でも長時間の渋滞によって、エンジンが不調になることがあります。
参考までに少し注意事項をお伝えしましょう。
アイドリングにすこしでも不安があるエンジンでしたら、やや高めの1000回転程度に上げておきます。
こうすると渋滞のスタートが楽になり、クラッチの痛みもかえって減ります。

渋滞中のクラッチ操作で思わずエンストさせた場合の対処方法があります。
あわててアクセルを何度も踏み込みながらセルモーターを回すのはNGです。
ガソリンを吸い込みすぎて、いわゆる「プラグかぶり」になってしまい、かかりません。
熱をもったキャブレターは置いておくだけでガソリンが「沸いて」しまいます。
エンジン燃焼室の中が、ガソリンだらけになっていきます。
これはダウンドラフト(縦置き)キャブレターの宿命です。
ただし一般的なエンジンとは違い、356ではパーコレーションの症状はほとんど起きないハズです。

始動手順は次のようになります。
*エンストしたらすぐにニュートラルにします。サイドブレーキを忘れずに。
*クラッチは踏まないほうがセルモーターは回りやすいので、ペダルをフリーに。
*あわてずにセルモーターでエンジンを回し、それから初めてアクセルを踏み込みます。
普通はこれでかかります。
かかりにくい場合は、もう一度です。
*床までアクセルペダルを踏み込み、それから初めてセルモーターを「長め」に回します。
*長めの時間は「かかるまで」ですが、10秒から30秒かかることも。
アクセルペダルを床まで踏み込んだ時に、少量のガソリンは出てしまいます。
床まで踏み込むと、ガソリンより空気の方が多くエンジンに入るのです。
エンジンが掛かっているときとはアクセルの使い方が違います
セルモーターだけで回すなら、アクセル全開でセルモーターを回せば、一番空気速度が遅くなります。
そのためキャブレターから吸い出すガソリンはとても少なくなるのです。
閉じた方が燃料を多く吸い出す=チョークと同じ原理になります。
それにより燃焼室に入りこんだ多めのガソリンだけでエンジンをスタートする、という方法です。
くれぐれも、冷えている時とは違うエンジンスタート方法になることをお忘れなく。
佐藤自動車工業所
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