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ポルシェ356エンジンの原型がこちら

佐藤自動車工業所の佐藤です。
生産が始まり356の人気が高まると、ポルシェ社は次々とチューニングを開始します。
写真は1950年のグミュント・ボディに載っている初期の356エンジンです。
まだ完全なポルシェ製ではありませんが、評判が良く次々と改良されていきました。
ポルシェ356はVWエンジンをべースにして開発がスタートしました。
そのためVWと同じエンジンという誤解が生まれ、今もそう思う方が多数いるようです。

VWからの変更としては、中央の空冷エアハウジング形状を馴染み深い丸型に変更。
冷却風の風量を上げ、チューニングによるオーバーヒート対策を施しました。。
キャブレターはツインキャブに変更して、この時代だけのスロットルレバーを使用。
それでもクランクシャフトやヘッドはVWのままですから、VWと同じといわれるわけです。

次の進化はすぐでした。
グミュントからシュッツトガルトに移動した1950年の復活祭直前から生産されます。
その1号車はフェリー・ポルシェの自家用でした。
タイプ369と呼ばれるエンジンは、1954年まで製造されました。
これが1100ccのVWエンジンをベースとするポルシェ356エンジンの原型です。 
ポルシェ製のシリンダーヘッドが搭載されますが、ピストンとシリンダーはVWでした。
圧縮比をVWの5.8:1から7.0:1に高め、ソレックス32PBIのツインキャブを装着。
今見ると低い圧縮比ですが、まともなガソリンが無かった戦後の混乱期を考慮してください。
さらにエンジンオイルの性能が、現代よりはるかに低いレベルでした。
わずかな改良ですが、VW1100ccの30hpから40hp/4200rpmとなりました。
1951年に登場した1300ccのタイプ506エンジンは、アルミにメッキしたシリンダーを採用。
こちらは圧縮を6.5:1と控えめにして、最高出力は44hp/4200rpmにアップ。
さらに1951年10月(1952年モデル)から1500ccのタイプ527エンジンが誕生します。
圧縮は7.0:1と低いもののソレックス40PBICのツインキャブで60hp/5000rpmを発揮。
スポーツカーらしいエンジンとなります。
すでに設計は初期に完了していて、資金が出来次第に生産に移されました。

このタイプ527の1500エンジンは、1952年9月に改良されます。
タイプ546の1500ノーマル(55hp/4400rpm)と、1500スーパー用のタイプ528(70hp/5000rpm)に分かれます。 
このタイプ528の70hpという出力は、12年後の356C(75hp/5200rpm)と比べても遜色ありません、
1500ccと1600ccの排気量を考えれば、きわだったチューニングだったことが分ります。
これらのエンジンは1957年9月のゼニスキャブの登場により終了します。
メイン装置のサイズは、その後の356エンジンのルーツとなる大事な変更でした。

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