350のエンジンはとてもとてもスイートだ。低回転域ではペダルやステアリングを介して振動がわずかに伝わるが、サクサクと変速するギアボックスがトルク・バンドにうまく導いてくれる。

よって2.2トンのマスを巧みに引っぱってくれる。クルーズ時、エンジンは静まり返っている。風切り音もごくわずかなところまで抑えこまれている。

COMANDインフォテインメント・システムも実に扱いやすい。8.0インチのカラー・スクリーンは見やすい位置にあるのもいい。BMWのiDriveほど動作は軽くないが、同マーケットではトップ・クラスのシステムだ。

AMGのレザー製ダッシュとクローム地のアクセントはキャビンの空気感をより高級なものにしている。片方の車輪だけが何かを乗りあげたりすると、ダッシュボードが軋む点、さらにスイッチの配置を見なおせば、もっといいものになるはずだ。

前席のスペースには不満がなく、ステアリングやシートの調整は電動でできる。後席には3人が座ることができ、2人ならさらに快適なはずだ。頭上／足元のスペースにゆとりがあるのだ。

後席は60/40で分割可能。折りたためばフラットな空間が現れる。690ℓというサイズは競争力が高く、トランクの形状もいい。