重要なのは、SUVであるF-PACEにもスポーティなフレーバーを与えるためにF-タイプとおなじ4WDを使用する点だ。大部分のシチュエーションでFRとして駆動させ、時に全体のパワーの20%をフロントに送る。

さらにもっとパワーが必要になれば50%をフロントに送る。どんな時か? リアに馬匹運搬用のコンテナを繋げたうえで、濡れた路面にてゼロヨン・バトルをするとき……などという冗談は置いておいて、本格的なドライビングを峠道などで楽しむ時などであろう。

最大牽引重量は2400kg。多くのトレーラーを上回る数値であり、‘アクティブなライフスタイル’ を主張する向きにとっては、自慢に足る数値である。

私は、サーフィンやカヤックを楽しむようなこんがりと日焼けしたタイプではないが、堂々たる数値やデザインを見るだけで、心づよい気持ちになれるのは事実だ。

■どんな感じ?

3.0ℓのスーパーチャージドV6ガソリン・エンジンを搭載する ‘S’ の価格は£51,450(805万円)。すこしだけ ‘許容ゾーン’ をはみ出る数値である。ただ、ひと目インテリアを見てみると、サーフェスの上部はやわらかい素材だし、装備も充実している。

ドアの内張り上部のアンビエント・ライトも、さり気なくアッパー・クラスであることをアピールする演出である。メーターはすべてデジタル表示に置きかわり、デザインと解像度は ‘十分によし’ といえる域に達し、タッチスクリーンはワイドで見た目もいい。