レクサスLC500、LC500hはいよいよ来年初頭に発売

公開 : 2016.10.08 04:50  更新 : 2017.06.01 00:35

今年1月のデトロイト・モーターショーで発表され、ジュネーブ・モーターショーでスペックが公開され、そして7月のグッドウッド・スピード・オブ・フェスティバルでダイナミック・デビューを果たしたのがレクサスLC500だ。

豊田章男社長が言うには、ポルシェ911がライバルというこのLC500は、来年初頭の発売が予定されている。

レクサスのチーフ・エンジニアである佐藤恒治氏は、このフロント・エンジン・リア・ドライブの2+2クーペに関してAUTOCARに対しで以下のように語ってくれた。

「LC500は、レクサス・ブランドがシフトしていくことのシンボルとも言えます。それまでのレクサスは、良く出来た、仕上がりの良い快適なクルマとして知られていました。しかし、何よりもクルマ好きなレクサスに関わるチームの多くスタッフが、われわれが何かを見逃しているのでは思っていました。そこで、2012年にもっとエモーショナルな方向にすべきと決断し、ドライビング・プレジャーを感じファン・トゥ・ドライブなクルマを造るべきとしました。その最初の結果がこのレクサスLC500といえるのです。」

佐藤氏は「美しくエモーショナル。デザインとパフォーマンスに関してはより挑戦的。これがレクサスの新しいテイストだと考えました。」とも語った。

ちなみにデザインは、森忠雄チーフ・デザイナーが担当している。

LC500のレクサスにおけるポジションの重要性は高い。といのも、他のフロント・エンジン・リア・ドライブのベースとなる新しいGA-Lプラットフォームを最初に披露するクルマとなるからだ。このモジュラー・ストラクチャーは、必要に応じて拡大縮小が可能だ。したがって、次世代のGSおよびLSにも使用されることになる。そして、LC500のテイストの幾つかはこれ以降のモデルにも受け継がれると、佐藤氏は語っている。

プラットフォームの開発はLC500の計画以前に始まっていたという。ダイナミックな性能を求めることが最初から考えられていた。イナーシャ(慣性)スペックにこだわり、重心を低くクルマのセンターに集めるようにしたという。エンジンは出来る限り後ろに配置され、オーバーハングを減らすためフロント・アクスルを可能な限り前方に移動した。すると、ドライバーが座るポジションも確保されることに繋がった。12Vのバッテリーの位置にさえこだわったという。

「新しいプラットフォームは、デザインとパフォーマンスの可能性を広めました。このクラスの中でもトップ・クラスとも言える、ステアリングを切ったときに感じる自然なクルマの挙動を作りすことが可能となりました。」と佐藤氏。

LC500のボディには、カーボンファイバーをマスターピースに使ったLFAからのインスピレーションも多いという。基本的にLC500は高張力鋼板とアルミニウムがメイン・ストラクチャーとなるが、例えばインナー・ドアやブート・フロアなどにはカーボンファイバーが使用される。

LFAがV10、そしてLC500はV8と異なったユニットを搭載するものの、LFAは、そのサウンドにおいてもLC500のインスピレーションの基となった。佐藤氏によれば「同じフィロソフィー」を持ったエンジン・サウンド造りがされているという。

「もちろんV10とV8は異なります。しかし、LFAからは多くを学びました。サウンド・チューニングやハーモニーについては、LFAで得たものが生かされています。」という。

また、LC500にはエンジン・トーンを強化するためのサウンド・ジェネレータが採用されている。エグゾースト・ノートも、心を捉えて放さないものとするためにコントロール・バルブの装着を採用している。

ギアボックスはアイシン製のシングル・クラッチの10速が採用されている。燃費効率に優れる他、ドライバーが感じるシフトのリズムにフォーカスしたものだという。

「世界初といった言葉には興味がありません。何故なら、カスタマーにとってはそんなことは関係ないのです。それよりも、マニュアル・トランスミッションを操る時のような心地良いリズムを持たせることにフォーカスしました。2速、3速、4速はレシオが非常に近いので、魅力的なリズムで変速していきます。アイシンもサイズとウエイトに関して非常に努力をしてくれました。エンジニアの努力の結果、最小のサイズになったことを誇りに思います。ちなみに、変速スピードは、デュアル・クラッチと同じです。」

肝心なエンジンは、5.0ℓV8で、472ps/7100rpm、53.8kg-m/4800rpmと発表されている。パフォーマンスは0-100km/h加速が4.5秒以下とされる。

一方、LC500のハイブリッド・バージョンであるLC500hは、3.5ℓのV6と電気モーター、リチウム・イオン・バッテリーを組みあわせたドライブトレインを持つ。CVTの後ろに4速のオートマティック・ギアボックスの組み合わせを介してリア・ホイールを駆動する。このLC500hのパフォーマンスは0-100km/h加速が5.0秒以下になる。

CVTに4速ギアボックスを組み合わせたのには、「マルチステージ・ハイブリッドと4スピードのトランスミッションの組み合わせは、エンジン・パワーとモーターのトルクに対応したもので、V8のLC500よりもなだらかな加速力をもたらすことができます。しかも最初のトルクはV8よりも大きいのです。」と佐藤氏は語った。また「前のハイブリッド・システムに見られたCVTのゴムバンド感に対する批判に応えたものでもあります。」ともコメントしている。

佐藤氏はまだLC500が英国の道ではテストしていないという。しかし、まだデビュー前であり、英国でのテストの可能性について否定しなかった。「英国の道はパフォーマンスを見るためにも最適な環境です。」という。特に重視しているのはハンドリングだという。

「ポルシェ911のオーナー、あるいはマセラティGT、ジャガーF-タイプ、メルセデスSL、BMW 6シリーズを持っているオーナーに訴えることになろうが、それらクルマをわれわれはあまり気にしていません。レクサスなりのユニークなものを提供できればと考えています。また、デザインに関しては、強い独自性を持っています。」

グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードでダイナミック・デビューを果たしたが、マイク・コンウェイを含むル・マン・ドライバーの反応に佐藤氏は満足している。

「彼らの意見によれば、重心が低いため、コントロールするのが非常に簡単であり、その挙動も極めてナチュラルだ、とのことでした。」と語った。

1989年にスタートしたレクサス・ブランドは、4,000人以上が関わったとされるLSが最初の仕事だった。LC500は、そのチャレンジ以降、最も会社のスタッフを興奮させる仕事になるに違いない。

ちなみに価格は£70,000(900万円)からのスタートとなる。LC500、LC500h共にデビューは2017年春になる。

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