‘風を切るクルマ’ 決定戦 その1 ―― モーガン3ホイラー編

公開 : 2017.01.14 05:50  更新 : 2017.05.29 19:16

こんな季節に、しかも天候の不安定なウェールズで、この3台を走らせるとは酔狂な話だが、テスターたちは好物を前に意気上がる。揃いも揃って着膨れてしているのだが……。

真冬にオープン 酔狂ですか?

季節外れのオープンカー3台で、数100kmのドライブ。いい歳した大人3人がこんなことをしていたら、周囲から “なかなかにクレイジーですね” と後ろ指をさされそうだ。犬の散歩に出ても、近所のパブに逃げ込みたくなるような寒さだっていうのに。

ニック・カケット、マット・ソーンダース、そしてわたし、マット・プライヤー。それぞれ頭のネジが飛んだクルマ好きかもしれないが、さすがにひとりで試乗するなら、こんな車種選択はしない。

だが、3人寄ったら知恵……ではなく、ストックホルム症候群を発症したらしい。

3輪のモーガンを14時間もぶっ続けでドライブし、指がかじかむのはうれしくないが、ケータハムアリエルがお供なら楽しいかもしれない、なんて思ってしまったのだ。

コースはチーズで有名なイングランドはサマセット州のチェダーから、ウェールズの海外線までとした。寒空の下、どうしてそこを走るのか、その理由を知りたければ一度訪れてみてほしい。

眼前の景色に、帰ってガレージで埃を被ったクルマを引っ張り出したくなること請け合いだ。

あるいは馬鹿げた旅かもしれない。しかし、天候は冬のウェールズとしてはそこまで悪くなく、相棒たちは最高の走りをみせるマシン揃いだ。そして出発地のチェダーは、同じサマセットのクルーカーンにあるアリエル本社からそう遠くない。アリエル・ノマドをピックアップするソーンダースには好都合だ。

そしてロンドン郊外でセブンを受け取ったカケットと、長期テスト用に編集部で買ったモーガン3ホイラーに乗る私は、チェダーまでのドライブを楽しもうという算段である。いざ行かん!

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