自動車税改革 なぜクラシックカー分野が討議されないのか 海外事情は

公開 : 2019.01.01 09:10  更新 : 2021.10.09 23:32

キーワード「コレクションカー」

こうして見ると、日本の自動車税制には、海外でも用いられている徴税事由がさらなる頻度で適用されている割に、アメリカやフランスにあって、未だ導入されていない概念がある。

コレクションカー、つまり旧い文化的価値を有する旧い車に適用されて然るべき、優遇緩和措置がないのだ。

アメリカでは「25年ルール」によって、製造から25年を経た車は、現役当時にアメリカの法律上の認可を経て流通していなかったモデルであっても、輸入してガス検無しでナンバーを付けられる。そのためR32のGT-Rが輸入されるブームが起きているのは、ご存じの通りだ。

またフランスでは2009年より初期登録から30年以上を経た車両は、「コレクションカー」として申請が通れば、2年車検の代わりに5年車検が認められる。

この頃、ヤングタイマーと呼ばれる、プジョー205GTiに代表される80年代の車がにわかに趣味車として注目を浴びたのも、こうした制度の後押しが大きい。

ただし2017年からはコレクションカーとしての認定基準が強化された。生産当時の仕様や特徴を保っていることが必須条件とされ、著しく改造された車やレース仕様へモディファイされたものは除外されている。

日本で車齢30年以上を基準とすれば、2019年からは日本車のヴィンテージ・イヤーといわれる1989年が射程内にやがて入って来る。海外流出を防ぐ上でも、検討する価値はあるはずだ。

記事に関わった人々

  • 南陽一浩

    Kazuhiro Nanyo

    1971年生まれ。慶応義塾大学文学部卒業。ネコ・パブリッシングを経てフリーに。2001年渡仏。ランス・シャンパーニュ・アルデンヌ大学で修士号取得。2005年パリに移る。おもに自動車やファッション/旅や食/美術関連で日仏独の雑誌に寄稿。2台のルノー5と505、エグザンティア等を乗り継ぎ、2014年に帰国。愛車はC5世代のA6。AJAJ会員。

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