【レクサスSUVの中核】V6ハイブリッド四駆で選ぶなら、レクサスRX450hか? RX450hLか?

公開 : 2021.01.07 11:45  更新 : 2021.12.27 23:46

レクサスの上級SUV「レクサスRX」のハイブリッド車を検証。エンジンはV6、駆動方式はE-Fourを選べます。悩ましきは、2列シート仕様、3列シート仕様の選択。

どんなクルマ?

text:Shigeo Kawashima(川島茂夫)

現在のSUVの主流は、一般的な乗用車と同じタイプのプラットフォームで開発されているクロスオーバーSUV。

そのハシリとなったモデルの1つが、レクサスRXハリアー)である。

レクサスRX450h FスポーツAWD
レクサスRX450h FスポーツAWD    前田恵介

初代は最低地上高の拡大やオーバーハングの縮小などにより悪路走破性を高めたカムリグラシアの発展型とも言え、上級ステーションワゴンの快適性と良質な走りを備えたSUVとして一世を風靡した。

その後、乗用車型SUVの台頭とプレミアム志向の高まりに応じてサイズを拡大するとともに、上級化が図られている。

4代目となる現行モデルは、2015年にデビュー。

SUV系レクサス車では上位モデルとして「LX」があるが、これはランドクルーザー(200系)の姉妹車となる本格オフローダーであり、オンロードでの走り重視した「RX」とは路線が異なる。

RXはクロスオーバー系SUVの最上位に位置し、FF系上級クラス用のトヨタKプラットフォームから開発された。

また、2019年のMCではリア・オーバーハングを延長して3列シートとしたロングキャビン仕様「RX450hL」を追加。同仕様はハイブリッド4WDの1グレード設定で、価格面の最上位モデルとなる。

標準系モデルでは試乗した「RX450h Fスポーツ」が最上位となり、RXの車種展開では2つの頂を構成している。

どんな感じ?

昨2020年のMCではPKSB(パーキングサポートブレーキ)やBSM(ブラインドスポットモニター)の全車標準化、ハイブリッド車にAC100V・1500Wの追加設定などの改良が加えられているが、その他は2019年のMC時と変わっていない。

車名が示すとおり、パワートレインには4.5L級の動力性能を備えたハイブリッドシステムを採用。

レクサスRX450h Fスポーツの前席内装
レクサスRX450h Fスポーツの前席内装    前田恵介

FFプラットフォーム用トヨタ系ハイブリッドでは唯一のV6ハイブリッドであり、搭載モデルはレクサスRXとなっている。

また、4WD(試乗車)は後輪を機械的に独立した電動系で駆動する「Eフォー」を用いる。

後輪駆動モーターの最高出力は、Eフォー車でも最大の50kW(68ps)となり、前輪駆動用と合わせればスペック上の電動系最高出力は173kW(235ps)となる。もっとも、制御系の容量の制限もあって実動力性能はFF車と大きく変わらない。

タイムラグが実質ゼロの電動の長所を活かし、浅い領域での少ない踏み増しにも即応。

ゆったりとしたペダルコントロールでは従順に、素早い踏み込みでは過渡域を適度に鈍して心地よい力強さを示す。

記事に関わった人々

  • 執筆

    川島茂夫

    Shigeo Kawashima

    1956年生まれ。子どものころから航空機を筆頭とした乗り物や機械好き。プラモデルからエンジン模型飛行機へと進み、その延長でスロットレーシングを軸にした交友関係から自動車専門誌業界へ。寄稿していた編集部の勧めもあって大学卒業と同時に自動車評論家として自立。「機械の中に刻み込まれたメッセージの解読こそ自動車評論の醍醐味だ!」と思っている。
  • 撮影

    前田惠介

    Keisuke Maeda

    1962年生まれ。はじめて買ったクルマは、ジムニーSJ30F。自動車メーカーのカタログを撮影する会社に5年間勤務。スタジオ撮影のノウハウを会得後独立。自動車関連の撮影のほか、現在、湘南で地元密着型の写真館を営業中。今の愛車はスズキ・ジムニー(JB23)
  • 編集

    徳永徹

    Tetsu Tokunaga

    1975年生まれ。2013年にCLASSIC & SPORTS CAR日本版創刊号の製作に関わったあと、AUTOCAR JAPAN編集部に加わる。クルマ遊びは、新車購入よりも、格安中古車を手に入れ、パテ盛り、コンパウンド磨きで仕上げるのがモットー。ただし不器用。

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