【なぜ】1年を通してロータスが売れた? コロナ禍の2020年、前年比2倍の月も 12月の輸入車登録台数レポート

公開 : 2021.01.13 11:45  更新 : 2021.10.11 09:40

ロータスの日本販売が伸びています。2020年は、前年同月比2倍が複数回。12月の外国メーカー車の新規登録台数とあわせて分析しましょう。

イタフラ車 12月も躍進

text:Kazuhide Ueno(上野和秀)

2020年を締め括る12月の外国メーカー車新規登録台数は2万8484台で、前年同月比は95.1%まで回復した。

また2020年1月からの累計は、各メーカーの生産ライン停止の影響が響き25万4404台で前年と比べ14.7%も落ち込んだ。

ロータス・エリーゼのスペシャルカラーエディションは、コロナ禍の2020年2月末に日本導入を開始。難しい1年だったが、受注を伸ばしていった。
ロータス・エリーゼのスペシャルカラーエディションは、コロナ禍の2020年2月末に日本導入を開始。難しい1年だったが、受注を伸ばしていった。

一方で、日本車の登録車の12月における新規販売台数は、2019年比で107.4%と3か月連続で前年実績超え。軽自動車も115.4%と3か月連続で前年比プラスとなり、輸入車と対照的な結果となった。

12月に入ってから新型コロナウイルスの感染者数が増加し、先行きの不安から消費心理にブレーキがかかったようだ。

12月の登録台数を見てゆくと、上位のドイツ4メーカーが前年割れを記録する中、プジョー(前年同月比150.9%)、フィアット(同153.5%)、シトロエン(同207.3%)、アバルト(同170.1%)、DS(同180.0%)、ロータス(同242.9%)、BMWアルピナ(同161.5%)など、イタフラ車や趣味性の高いブランドを中心に1.5倍以上の登録を記録。

この中で注目したいのが、12月の前年同月比が、ブランド別の最高値となる242.9%を記録したロータスの存在だ。

なぜ、ロータスが売れるのか

昨年12月の登録台数で大きくジャンプアップしたのはロータスだった。

上位のメーカーと比べると台数の規模が小さいが、単月だけではなく、1年間を通して伸びていたのである。

2020年のロータスは、「エキシージ・スポーツ350 GPエディション」の日本導入とともにはじまった。
2020年のロータスは、「エキシージ・スポーツ350 GPエディション」の日本導入とともにはじまった。

2020年1月の前年同月比200%を皮切りに、前年割れしたのは2、4、7、9月の4回だけ。直近の11月は261.5%、12月は242.9%を記録し、通年で135.5%という好調ぶりを見せた。

この1年間は今までと何がちがったのだろう?

日本法人は「魅力的な限定車の投入や、コロナ禍でイベント・試乗会ができないため、ディーラーとキャンペーンを実施して拡販に成功した」と説明する。

さらに「SNSでロータスの魅力を伝えてフォロワー数を増やし、スーパーGTでの優勝で注目度が上がった」と、スポーツカーブランドならではの要因を挙げた。

また、新規オーダーが終了したモデルについて、『国内在庫は各ディーラーにお問合せ下さい』という告知を目にした購入検討者が多く存在し、「こちらを見た方々が、在庫がなくなる前にと購入意欲が強くなったことが一番の理由と感じた」と分析している。

記事に関わった人々

  • 上野和秀

    Kazuhide Ueno

    1955年生まれ。気が付けば干支6ラップ目に突入。ネコ・パブリッシングでスクーデリア編集長を務め、のちにカー・マガジン編集委員を担当。現在はフリーランスのモーター・ジャーナリスト/エディター。1950〜60年代のクラシック・フェラーリとアバルトが得意。個人的にもアバルトを常にガレージに収め、現在はフィアット・アバルトOT1300/124で遊んでいる。

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