【褒めどころ沢山の純EV】アウディQ4 50 eトロン・クワトロへ試乗 VW ID.4の兄弟 後編

公開 : 2021.06.22 19:05

売れ筋の純EVとなることが予想されるQ4のeトロン・スポーツバック。広い車内と上質な走り、長い航続距離など、高い総合力を英国編集部は評価します。

スムーズで瞬発力の鋭いパワートレイン

text:Greg Kable(グレッグ・ケーブル)
translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
アウディQ4 スポーツバック50 eトロン・クワトロは、フロントに非同期モーター、リアに同期モーターが搭載され、システム総合での最高出力は299ps。最大トルクは46.7kg-mを得ている。トランスミッションはシングルスピードだ。

質感の良いシートに座り、Q4 50 eトロンを発進させてみよう。準備は、センターコンソールのシフトセレクターを手前側に引いて、Dを選ぶだけ。

アウディQ4 スポーツバック50 eトロン・クワトロ(欧州仕様)
アウディQ4 スポーツバック50 eトロン・クワトロ(欧州仕様)

このDモードは、アクセルペダルから足を離しても惰性走行する状態。もう一つ手前に引いてBを選ぶと、アクセルオフで回生ブレーキが強く働き、運動エネルギーを電気エネルギーとして回収しながら明確な減速を得られる。

ステアリングホイールにはパドルが付いており、回生ブレーキの強さはそのほかに3段階から選べる。最も弱い状態は、エンジンモデルの惰性走行に似た印象。最も強くすると、最大0.6Gの制動力が得られる。それだけ、エネルギーの回収率も高くなる。

Q4 50 eトロンのパワートレインは訴求力が高い。発進直後から最大トルクが得られ、パワーデリバリーはとてもスムーズで瞬発力に優れる。0-100km/h加速は6.2秒とアウディは主張しているが、実際はそれ以上に速く感じる。

比較すると、BMW iX3より0.6秒、メルセデス・ベンツEQAより2.7秒も速い。ロータリー交差点などで不用意にアクセルを踏み込むと、トラクションを失う場面もあるほど。

最高速度は180km/hに制限される。35や40 eトロンはギア比が異なり、160km/hに低くなる。

純EV水準でも突出して高い走りの洗練度

走行時の洗練度は、純EVの水準からしても突出して高い。負荷がかかると電気モーターから高周波音が聞こえてくるものの、ノイズと呼べるようなものはサイドミラー付近の風切り音程度。

一般的な高速道路の速度域なら、感心するほど静かで車内は落ち着いている。加えて最小回転直径10.2mという小回りの良さで、市街地でもすこぶる扱いやすい。電動パワーステアリングはフィードバックに乏しいものの、ステアリングは軽く軽快に向きを変える。

アウディQ4 スポーツバック50 eトロン・クワトロ(欧州仕様)
アウディQ4 スポーツバック50 eトロン・クワトロ(欧州仕様)

フロア下に敷かれるバッテリーのおかげで重心位置は低く、前後の重量配分も良好。ターンイン時の反応も良く、タイトなコーナーを回り込んでもボディロールは限定的だ。

高いグリップ力と相まって、ハイスピードでのコーナリングを許してくれる。スポーツカーのような魅力を感じるわけではないけれど。

試乗したQ4 50 eトロンにはスポーツサスが組まれており、標準より車高は15mm低かった。アダプティブ・ダンパーも備わり、エフィシェンシーにコンフォート、ダイナミック、インディビジュアルの4種類のドライブモードから特性を選べる。

ホイールはオプションの21インチで、タイヤサイズはフロントが235/40、リアが255/40というもの。ブランドはブリヂストンのトランザと呼ばれるエコ仕様だった。乗り心地は素晴らしく柔軟で、小さなコブも大きな隆起も、しっかり受け止めてくれていた。

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