ミニ・コンバーチブル(4) 長期テスト ヒーター全開でオープンドライブ 

公開 : 2021.12.19 09:45

登場から7年が経過し、アップデートされたミニ・コンバーチブル。従来どおりの楽しさなのか、英国編集部が確かめます。

積算7563km ロータリー・コントローラーが欲しい

現代のモデルとして、ミニで残念な部分の1つがインフォテインメント・システム。大きな丸いフレームに四角いタッチモニターが収まっているのは悪くない。その下にアイコンが並ぶタッチセンサーも。ソフトウエアは洗練され、動きも速い。

だが、ロータリー・コントローラーと、実際に押せるショートカット・ボタンは欲しい。運転中でも、前方から視線を長時間そらさずに簡単な操作はできるようになる。

ミニ・コンバーチブル・クーパーS エクスクルーシブ DCT(英国仕様)
ミニ・コンバーチブル・クーパーS エクスクルーシブ DCT(英国仕様)

積算7724km コンバーチブルは夏のクルマ

AUTOCAR読者の皆さんは、冬という季節はお好きだろうか。筆者は12月生まれだが、あまり好きでない。

英国の冬は雨がちで外は薄暗く、楽しいできごとも減る。そんな気持ちは、ミニ・コンバーチブルに乗ってから、より強くなったように思う。

ミニ・コンバーチブル・クーパーS エクスクルーシブ DCT(英国仕様)
ミニ・コンバーチブル・クーパーS エクスクルーシブ DCT(英国仕様)

コンバーチブルは、やはり夏のためのクルマだ。陽気な雰囲気を持つミニの場合、より一層その色合いは強くなる。実際に暖かい時期は、多少の霧雨くらいでもソフトトップを開いて毎回運転していた。

しかし秋が過ぎ、最近はめっきり寒い。ソフトトップを開く元気は出てきにくい。長期テストのためにオープン状態の写真を撮影したが、いかにも寒そうな筆者の表情に、カメラマンは笑っていた。

窓を閉めてヒーター全開なら寒くても平気

しかしこの撮影のおかげで、シートヒーターを1番暖かい設定にして、エアコンのヒーターも強く効かせれば、耐えられなくもないことがわかった。半袖Tシャツを着ていなければ。

ただし、この季節にソフトトップを全開にして楽しそうに乗っていると、変わり者に見えるかもしれない。英国では。

ミニ・コンバーチブル・クーパーS エクスクルーシブ DCT(英国仕様)
ミニ・コンバーチブル・クーパーS エクスクルーシブ DCT(英国仕様)

ミニ・コンバーチブルは、サイドウインドウを閉めると、走行中に車内へ巻き込んでくる風が驚くほど少ない。暖かい空気をかき乱されずに済む。これにステアリングホイールのヒーターを追加すれば、悪くないドライブを楽しめそうだ。

反面、ソフトトップを閉じた状態では、ハッチバックのミニより印象が優れないことも事実。黒いファブリック製ルーフが低い位置に来て、リアのサイドウインドウが小さいため、車内は少々窮屈に感じられてしまう。特にリアシート側が。

長期テストのミニ・コンバーチブルを借りた英国編集部の同僚の1人も、英国南部のバークシャー州でオープンドライブを楽しんだようだ。178psのクーパーSだから、パワフルな動力性能とオープンとの組み合わせが、爽快だったと話していた。

特にスポーツ・モードを選ぶと、操縦性がグッと鋭くなる。同時に、郊外の道や市街地に関係なく、驚くほど硬い乗り心地に不満も漏らしていた。筆者と同様に。

記事に関わった人々

  • 執筆

    クリス・カルマー

    Kris Culmer

    役職:主任副編集長
    AUTOCARのオンラインおよび印刷版で公開されるすべての記事の編集と事実確認を担当している。自動車業界に関する報道の経験は8年以上になる。ニュースやレビューも頻繁に寄稿しており、専門分野はモータースポーツ。F1ドライバーへの取材経験もある。また、歴史に強い関心を持ち、1895年まで遡る AUTOCAR誌 のアーカイブの管理も担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、BMW M2。その他、スバルBRZ、トヨタGR86、マツダMX-5など、パワーに頼りすぎない軽量車も好き。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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