マクラーレン新型「750S」発表 まさかのクーペ&スパイダー同時デビュー! 4つの注目点

公開 : 2023.04.26 08:32  更新 : 2023.08.02 23:10

マクラーレン750S、同スパイダーが初公開! 720Sの後継モデルで、同社の最も軽量、最もパワフルなシリーズ生産モデル。デザイン/内装/パワートレインの進化を解説しましょう。

720Sから「750S」へ 6年目の刷新

英国のスーパーカーブランド、マクラーレンが新型車「750S」を発表した。

720Sの後継モデルとなる純エンジンの2座スポーツカーで、驚くことに、クーペ版とスパイダー版が同時デビューを果たした形だ。

マクラーレン750S
マクラーレン750S    マクラーレン

これにより少量生産車を除いた同社のシリーズ生産モデルは、GT系が「マクラーレンGT」、スーパーカー系が「アルトゥーラPHEV)」と今回の「750S」という顔ぶれになる。

従来型となるマクラーレン720Sの登場は2017年。

6年を経て現れた新型のコア・テクノロジーは、他メーカーとは異なり、全モデルにカーボン製モノコックを奢ってきたピュアスポーツへのこだわり。

その技術と、パワートレイン/シャシーの進化など、4つのポイントを確認していこう。

2つのボディ そのデザインは?

マクラーレン750Sのボディサイズは、全長4569×全幅1930×全高1196mm。

720Sに比べて25mmほど長くなったが、全幅/全高/ホイールベースは変わらない。

マクラーレン750S(右がクーペ、左がスパイダー)
マクラーレン750S(右がクーペ、左がスパイダー)    マクラーレン

そのスタイリングは、720Sのフィロソフィを洗練させたという言葉がふさわしい。

フロントのスプリッターが拡大し、ヘッドライトを挟む「アイソケット」インテークがスリムになった。サイドのエアインテークとリアフェンダーのベントも新しい。

リアデッキは延長され、アクティブ・リアウイングは高く長くなり、その下方にセンター出しのエグゾーストが陣取る。

クーペでは、ディへドラルドアがルーフの一部とともに上方へ開く方式だ。リアのラゲッジシェルフは二重にガラスをはめ込み、室内からV8エンジンの存在を確かめられる。

スパイダーは専用ドアとリトラクタブル・ハードトップを採用。車速50km/hまでなら、11秒を要さずに開閉できるという。他社のアルミ製/スチール製のオープンモデルと異なり、ボディ構造の強度が十分高いため、追加の補強材を必要としなかったのは特筆べき技術力だろう。

内装・装備 実用面の進化 

マクラーレンは750Sのインテリアを「最も重要な点は、さらにドライバー中心のデザインになったこと」と紹介しており、6年分の進化が目に見える形になって現れた。

その最たるものが、2つのディスプレイ。

マクラーレン750Sスパイダーの内装
マクラーレン750Sスパイダーの内装    マクラーレン

メーターディスプレイは、ステアリングコラムにマウントされて、コラムとともに動いてレイアウト調整できる方式。

メーターに覆いかぶさるビナクル部には、「パワートレイン」「ハンドリング」のモードを選ぶスイッチを両サイドに配した。ステアリングを掴んだまま指先でモード変更できる、アルトゥーラ譲りのドライビング志向のシステムだ。

中央のインフォテインメント・スクリーンは新しくなり、高精細なグラフィックでApple CarPlayを利用できる。また、リアビューおよびサラウンドビューカメラのシステムもアップデートされた。

音響面では、オプションのBowers&Wilkinsオーディオシステムが、アンプの出力向上とContinuumコーンスピーカーの採用でアップグレード。

実用面で注目したいのは、フロントを上昇させるビークルリフトだ。従来は10秒を要したが、750Sは全面再設計され、たった4秒でその役割を果たす。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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