マクラーレン新型「750S」発表 まさかのクーペ&スパイダー同時デビュー! 4つの注目点

公開 : 2023.04.26 08:32  更新 : 2023.08.02 23:10

シャシー性能 走りの味付けは?

シャシーの注目は、油圧リンク式サスペンションに新世代となる「PCC III」 を初採用したこと。

新しい軽量スプリング&ダンパー、ジオメトリーの変更により、俊敏性とフィーリングを高めている。

マクラーレン750Sスパイダー
マクラーレン750Sスパイダー    マクラーレン

スプリングは、720Sよりフロントが柔らかく、リアが硬い。ストラット内のアキュムレーターを調整する新手法のチューニングで、乗り心地、ロール制御、ステアリングのフィードバック、コーナリング時のバランスが向上した。

電動油圧アシスト式ステアリングは、ギアレシオをよりクイックに。ブレーキはサーキット用のアップグレードが選択できるようになり、「セナ」のシステムから派生したセラミック製ディスクとモノブロックのキャリパーを選べる。

もう1つの注目点は、750Sで新採用される「MCL(マクラーレン・コントロール・ローンチャー)」。

ブランドを象徴するスピードマークが描かれたボタンを押すだけで、ドライビングのパーソナライズを適用。空力/ハンドリング/パワートレイン/トランスミッションについて、好みのセッティングを呼び出せる。

P1超えのスペック 進む軽量化

従来モデルから、30%ものコンポーネントが刷新・改良された750S。

カーボン製モノコックは30kgの軽量化を果たし、最も軽い仕様の乾燥重量は1277kgに。スパイダーは、補強材を使うことなく、リトラクタブルハードトップとロールオーバー保護システムなどの採用による重量増(49kg)だけに抑えた。

マクラーレン750S
マクラーレン750S    マクラーレン

ミドに搭載されるエンジンは、4L V8ツインターボ(M840T)を継続採用。ブースト圧を引き上げ、765LTと同じ軽量ピストンを奢る。トランスミッションは7速DCTだ。

その最高出力は750ps、最大トルクは800Nmへアップ。ハイパーカーとして知られる「マクラーレンP1」のパワースペックを超えるに至った。

こうした技術の進化がパフォーマンスの数値にも現れている。

最高速度:332km/h(クーペ&スパイダー)
0-100km/h加速:2.8秒(クーペ&スパイダー)
0-200km/h加速:7.2秒(クーペ)
0-200km/h加速:7.3秒(スパイダー)
0-400m加速:10.1秒(クーペ)
0-400m加速:10.3秒(スパイダー)

そのパワーウェイトレシオは、じつに587ps/t。これは、セグメントベストの数値だ。

シートは合計で17.5kgも軽量化し、フロントガラスさえ1.6kgも軽くしたというマクラーレンの最新技術の結晶といえる1台。正規ディーラーでオーダーの受付も開始されている。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

関連テーマ

おすすめ記事

 

マクラーレンの人気画像