三菱eKクロスEV 長期テスト(4) アイミーブと2台持ち インタビュー

公開 : 2023.12.12 18:05

・三菱eKクロスEV長期テスト
・アイミーブと2台持ちオーナーインタビュー
・圧巻の細やかなカスタムも

アイミーブと2台持ちだと……?

今回取材させていただく三菱eKクロスEVのオーナー。わたしとキャラ丸かぶり!? な坂部裕さんは少し変わっている(褒め言葉)

今年1月の納車と同時に、三菱アイミーブ(13年落ち)も買ったのだ。

インタビューした坂部裕さんは、三菱eKクロスEVの購入とほぼ同時に三菱アイミーブ(13年落ち)も買った。
インタビューした坂部裕さんは、三菱eKクロスEVの購入とほぼ同時に三菱アイミーブ(13年落ち)も買った。

話をさらにさかのぼる。坂部さんは戸建てを新築した。そのときにV2Hを導入した。EVがぐっと身近になった。

検討した結果、生活環境(クルマを使うのは主に近場の買い物と子どもと公園にいくこと)に合ったクルマは日産サクラか三菱eKクロスEVのどちらかだと考えた。

日産と三菱、両方のショールームに話を聞きにいった結果、三菱にした。

理由は2つあった。

ダイナミックシールドは車格に対して強すぎるなとは思ったものの、日産サクラの樹脂パーツの面積の大きさと比べた結果、上質感は三菱eKクロスEVだと思った。

ボディカラーをナチュラルアイボリーメタリック(有料色)にしたのは、やっぱり以前取材させていただいた久保田さんと同じで「EVでござい」と主張したくなかったからだという。

もうひとつの理由は、アイミーブを三菱がずっと前から作っていた。その姿勢に賛同した。

あ、アイミーブも買っておかなきゃと思った。

は?

なんで軽のEVを2台持っているのか

なぜアイミーブを買ったかというと、10年後のeKクロスEVのバッテリー状態を予習しておきたいと思ったからだ。

一般的に充放電を繰り返したEVのバッテリーは「ヘタる」。購入した13年おちのアイミーブも例外なくヘタっていたけれど、航続距離から察するに10kWhくらいは残っていた。

なぜアイミーブを買ったかというと、10年後のeKクロスEVのバッテリー状態を予習しておきたいと思ったからだ。
なぜアイミーブを買ったかというと、10年後のeKクロスEVのバッテリー状態を予習しておきたいと思ったからだ。

アイミーブがあることで、eKクロスEVの未来を予測しつつ、また、eKクロスEVのバッテリーの減り/走行距離を押さえられるという算段だ。

はあ、なるほどな……。

eKクロスEVのグレードはPにした。運転にあまり慣れていない奥様も乗られることから、安全支援が充実した「P」にした。

普段は近所のお買い物や、通勤など、あまり距離が遠くならない程度に使っている。充電は自宅でおこなう。

いちばんの遠出は、往復180km。途中で充電をいちどした。普段の出先の充電は主に公園。子どもと遊びながら、というスタイルだ。

驚くのは坂部さんの手による細やかなカスタマイズだ。

圧巻の細やかなカスタマイズ

坂部さんが気になったのはまず、インパネ周りのボタンについて。

特にバッテリー容量の小さいEVは航続距離を気にするため、エアコンをこまめに操作する。その際、タッチ式だと操作しづらいと感じる。

ボタンの箇所にも、アンチグレアフィルムをカットして貼った。角まで丸く切り取っている。とにかく芸が細かい。
ボタンの箇所にも、アンチグレアフィルムをカットして貼った。角まで丸く切り取っている。とにかく芸が細かい。

またまっ黒なパネルは指紋が目立つ。カッティングシートを貼って、みずから問題を解決した。

ボタンの箇所にも、アンチグレアフィルムをカットして貼った。角まで丸く切り取っている。とにかく芸が細かい。

同じくダッシュボードが反射する光がフロントガラスに当たり運転中見づらいと思った。ドライバーとの位置関係だろうか。ここにもマットを敷いて解決した。

さらにEVゆえ、パワートレインじたいが音を発さない分、ロードノイズも気になった。リアトランクのパネルをめくると鉄板がむき出しだったため、フェルトをカットして貼った。

マグネット式のカーテンもぴたりとフィットさせた。

またステアリングにパドルを設置し、回生ブレーキの強さが選べたらな、とのことだった。

もちろん問題は解決してほしいけれど、坂部さんは誠にていねいに自分で克服した。

一方で、寒冷地パッケージの用意や天井/荷室の広さは三菱に感謝しているという。

坂部さんは、三菱eKクロスEVに出会うべくして出会ったのだろうと感じる。

長い付き合いは、まだ始まったばかりだ。

記事に関わった人々

  • 撮影

    小川和美

    Kazuyoshi Ogawa

    1986年生まれ。クルマ好きの父親のDNAをしっかり受け継ぎ、トミカ/ミニ四駆/プラモデルと男の子の好きなモノにどっぷり浸かった幼少期を過ごす。成人後、往年の自動車写真家の作品に感銘を受け、フォトグラファーのキャリアをスタート。個人のSNSで発信していたアートワークがAUTOCAR編集部との出会いとなり、その2日後には自動車メディア初仕事となった。
  • 執筆

    上野太朗

    Taro Ueno

    1991年生まれ。親が買ってくれた玩具はミニカー、ゲームはレース系、書籍は自動車関連、週末は父のサーキット走行のタイム計測というエリート・コース(?)を歩む。学生時代はボルボ940→アルファ・スパイダー(916)→トヨタ86→アルファ156→マツダ・ロードスター(NC)→VWゴルフGTIにありったけのお金を溶かす。ある日突然、編集長から「遊びにこない?」の電話。現職に至る。

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