クルマ漬けの毎日から

2022.09.10

デスクの引き出しの中から、古いカセットテープが見つかりました。録音されていたのは、ナイジェル・マンセルへのインタビューでした。

【クロプリー編集長コラム】ナイジェル・マンセルの80年代インタビュー録音、発見!

もくじ

1980年代 マンセルへのインタビュー
アクティブサスで ボディロール防止

translation:Kaoru Kojima(小島 薫)

1980年代 マンセルへのインタビュー

ナイジェル・マンセルは8月に誕生日を迎えた。

彼がもう69歳になったとは信じられない気がする一方で、やっぱりそうかと思ったりしている。

数か月前、長いこと放っておいたデスクの引き出しの中を片付けていたら、古いカセットテープが出てきた。

イギリスでも日本でも、F1ファンに愛されたマンセル。

そのテープには、マンセルへのインタビューが録音されていた。

1984年のイギリス・グランプリの練習走行日に、マンセルは私を助手席に乗せ、アクティブサスペンションのロータス・エスプリのプロトタイプを運転して、ブランズハッチ・サーキットを数ラップ全開走行した(当時マンセルの所属チームはロータス)。

録音されていたインタビューは、その時行なったものだ。

アクティブサスで ボディロール防止

録音を聴くと、私は甲高い声でマンセルに質問している。

マンセルはタイヤがスキル音をたてる時間を引き伸ばして、わざと同乗者(私)を怖がらせようと運転していたので、その影響だろう(彼はいつもそうやって同乗者にサービスしていた)。

ところで、このインタビューのハイライトは、アクティブサスペンション付きF1カーの運転についてのマンセルの説明だった。

このサスペンションのおかげで、速いコーナーに来ても「ボディロールを考える必要はない」とマンセルは語った。これは私にとって忘れられない、F1の崇高な世界観だった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    AUTOCAR UK Editor-in-chief。オフィスの最も古株だが好奇心は誰にも負けない。クルマのテクノロジーは、私が長い時間を掛けて蓄積してきた常識をたったの数年で覆してくる。週が変われば、新たな驚きを与えてくれるのだから、1年後なんて全く読めない。だからこそ、いつまでもフレッシュでいられるのだろう。クルマも私も。

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