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英国ラグジュアリーサルーン対決 ミュルザンヌ vs ゴースト 回顧録

2019.01.06

どちらも恐ろしく速い

動力性能の比較にはあまり意味がない。どちらもこの大きさと重さからは予想もできないほど恐ろしく速い。ほとんどの場合その実力をすべて引き出せる機会はないと考えていいほど強力な動力性能である。

メーカーの公称数値によれば、0-97km/hで4.8秒を誇るゴーストのほうが、ミュルザンヌの5.3秒よりも加速ではわずかに速いが、ゴーストの最高速度はリミッター作動で250km/hなのに対しミュルザンヌは296km/hまで出すことができる。

運転席に座っていると、どちらのクルマも通常なら必ず存在するはずの、動力性能やコーナリング性能とリファインや乗り心地との間にある相反する関係がまったく成立しないという不気味さがひしひしと感じられてくる。

これがどちらか片方であれば、数は少ないものの比較対象となるクルマは思い浮かぶが、この両方の性能のバランスにかけて、ほかに比較対象は存在しない。そしてこの2台の間では、わずかながらミュルザンヌのほうが総合的な実力で勝っているように思えた。

だが、話はこれで終わりというわけにはいかない。それぞれのメーカーとも自社のクルマは世間が思うライバル車とはまったく違うと主張しており、そしてそれが事実であることは、わたしも今回実際にテストし納得した。

 
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