英国「最安」ハッチバック ヤリスやクリオのシェア侵食? 2代目MG 3へ試乗 1.5L HVで194ps

公開 : 2024.05.25 19:05

根強い人気のコンパクトカー、MG 3が2代目へ 英国では最も安いハッチバック システム総合194ps 加速の「波」を作る3速AT 高価値でシェア拡大の可能性 英編集部が評価

英国では最も安いBセグ・ハッチバック

2023年にも、4000名以上の英国人が先代MG 3を購入したそうだ。登場は10年以上前で、ガソリンエンジンは少々ガサツ。洗練の走りとはいい難かった。しかし英国では最も安い1台として、少なくない支持を集めていた。保証も7年付いていた。

かくして、高支持率だった3は2代目へモデルチェンジ。プラットフォームは一新され、MGとしては初めて、マイルドではないハイブリッドを獲得した。車内にはタッチモニターが与えられ、スタイリングもモダンになった。

MG 3 ハイブリッド+(英国仕様)
MG 3 ハイブリッド+(英国仕様)

MGは、モデル自体をステップアップさせたとしている。英国価格も約1万4000ポンド(約269万円)から、約1万8000ポンド(約346万円)へ上昇している。それでも、ライバルのルノー・クリオ(ルーテシア)やトヨタヤリスより安い。

こちらでは人気モデルの1種だった、フォードフィエスタは生産終了。お手頃価格のハッチバックは減りつつある。そんな乗り換え先を失ったユーザーを受け止められると、MGは予想している。

目標の年間販売数は1万台。ヤリスの実績の半分程度だが、中国資本となったブランドは、価格を武器にシェア拡大を実現したい構えだ。

MGのデザインスタジオはロンドンにあり、バーミンガムの技術センターで欧州仕様のシャシーが仕上げられた。COVID-19の出国規制が緩められたことで、中国の技術者もグレートブリテン島での開発テストへ参加したという。

サイズはクリオとほぼ同じ 装備は豪華すぎ?

スタイリングは、クリオの廉価版といった印象。全長は4113mm、全幅は1797mm、全高が1502mmで、ボディサイズもほぼ同じ。

パワートレインは、102psを発揮する1.5L 4気筒ガソリンエンジンに、136psを発揮する駆動用モーターが組まれたハイブリッド。トランスミッションは、従来的な3速オートマティックだ。

MG 3 ハイブリッド+(英国仕様)
MG 3 ハイブリッド+(英国仕様)

インテリアは、先代から熟成された印象。ダッシュボードやドアのプラスティックは手触りが良く、シートのクロスはグラフィックが好ましい。

タッチモニターは10.3インチと充分で、グラフィックは高精細。トップ画面にはタイル状のアイコンが並び、メニュー構造は理解しやすい。スマートフォンとのミラーリング機能にも対応する。

トップグレードを選ぶと、駐車時の360度カメラ映像機能も付いてくる。小さなハッチバックには、ちょっと贅沢すぎる装備かもしれない。エントリグレードにカーナビが備わることも褒められるが、試乗車は現在地を正しく表示できていなかった。

タッチモニター下部には、実際に押せるハードボタンが並ぶものの、これはインフォテインメント・システムのショートカットキー。エアコンの温度や送風位置を選べるわけではない。

このショートカットキーを使う場合、スマホのミラーリング中はホームボタンで戻る必要があり、最低でも3度のタップが必要。視線を長時間そらすことになる。クリオにはちゃんと機能するスイッチが並び、1度覚えればチラ見で操作できるけれど。

記事に関わった人々

  • 執筆

    クリス・カルマー

    Kris Culmer

    役職:主任副編集長
    AUTOCARのオンラインおよび印刷版で公開されるすべての記事の編集と事実確認を担当している。自動車業界に関する報道の経験は8年以上になる。ニュースやレビューも頻繁に寄稿しており、専門分野はモータースポーツ。F1ドライバーへの取材経験もある。また、歴史に強い関心を持ち、1895年まで遡る AUTOCAR誌 のアーカイブの管理も担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、BMW M2。その他、スバルBRZ、トヨタGR86、マツダMX-5など、パワーに頼りすぎない軽量車も好き。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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