スマート#3 詳細データテスト クラス水準以上の動力性能 優れた基本設計 物足りない細部の仕上げ

公開 : 2024.05.25 20:25  更新 : 2024.05.31 19:42

新生スマートのクーペ風SUVは、高い動力性能や広い室内など長所が多い反面、サスペンションチューンやインフォテインメント系のレイアウトなど仕上げが甘い点もまた多め。基礎はよくできているので、今後の改善に期待です。

はじめに

2023年にコンパクトSUVの#1を発表し、より実用的なテイストを得た新生スマートだが、次なる一手はスタイリッシュさを多少増した。

新型EVの#3は、とにかくエキサイティングだという触れ込みだ。エキサイティングかどうかはともかく、#1より明らかに低く曲線的で、違う土俵で戦おうとしている。

テスト車:スマート#3プレミアム
テスト車:スマート#3プレミアム    JACK HARRISON

再出発したスマートとしては第2の市販モデルで、メルセデスとジーリーの合弁としてどのようなブランドの定義をしようとしているのかも教えてくれる。スマートはSUVクーペと呼ぶが、#1と関連性の強いモデルながらSUVっぽさは薄い。むしろプレミアムな電動ハッチバック的で、テスラモデル3ボルボEX30クプラボーンあたりと競合しそうだ。

プラットフォームは、つい先日テストしたばかりのボルボEX30と共通で、当然ながらレイアウトも同様。リアモーターの後輪駆動と、前後モーターの4WDが設定される。バッテリーはリチウムで、安価な仕様がリン酸鉄、航続距離が長い仕様はニッケル・マンガン・コバルト。テスト車は、シングルモーターのロングレンジである上位グレードのプレミアムだ。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    英国編集部ロードテスト・エディター
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Koichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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