クルマの名前、どうやって決める? ひとに響く「4つの方法」

公開 : 2017.10.29 11:40  更新 : 2017.12.14 12:31

新しいモデルの勝敗はクルマの名前によって決まる(こともあります)。メーカーはどうやって名前を付けるのしょうか。ネーミングのプロに聞いてみました。

text:Matt Burt (マット・バート)

もくじ

クルマの名前 メーカーが決めない?
造語のモデル名が増えてきた理由
「カーブ」 他方では「売春婦」に
ロバート・ピラーに聞く 新しい車名を作り出す方法

クルマの名前 メーカーが決めない?

自動車メーカーが車名を決める時、Brandwidth社というクリエイティブ・エージェンシーのブランド戦略部門トップであるロバート・ピラーのようなプロを頼ることが多い。

外部の第三者に、何百万ポンドもする産まれたてのクルマの名付け親になってもらうのは奇妙かもしれないが、名前を付けるというプロセスは法的に複雑でありながら、潜在性を秘めているのでプロに任せた方が良いのだ。

「あらゆる戦略的配慮が求められるんです」とピラーは言う。「モデル名は市場にアピールできて、クルマの本質を捉えたものでなくてはなりません。しかも、その自動車メーカーの製品ラインナップや、それまでのネーミング規則にも沿ったものでなくてはならない。さらに、実際に使える名前なのかどうか、商標権も考慮する必要がありますね」と彼は続ける。

ほとんどのメーカーはこれまでネーミングに一貫性を求めてきた。例えばフォルクスワーゲンはシロッコ、パサート、ジェッタのように、風に因んだ車名が多く、ランボルギーニは闘牛に由来する名前を付けてきた。

ピラーによると、「過去には各ブランドがこぞって製品群を作り出そうとした時期があったが、その後はラインナップを拡大させるようになりました」とのこと。

フォードは長年にわたってフォーカス、フュージョン、フィエスタなど、Fから始まる名前を使用してきた一方、クーガやC-マックスのような名前も付けている。

これは、「Fで始まる、聞き慣れた一般的な言葉の車名は同社の主力製品、造語の車名は違うタイプの製品」だということをわかりやすくアピールするためだ。

ではなぜ、造語や既存の単語を変化させたモデル名が増えてきたのか?

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