ホンダ英の工場閉鎖 本当にEU離脱と無関係? カギは電動化と関税

公開 : 2019.03.04 11:10

真の理由 関税と電動化

昨年には生産台数が16万676台にまで回復したことで、スウィンドンは、サンダーランドにある日産の工場と、ソリハルにあるジャガー・ランドローバー、さらにはオックスフォードのミニに次ぐ、英国第4位の自動車工場となった。

しかし、ここで生産された車両の多くが米国へと輸出されるなか、トランプ大統領が掲げる欧州からの輸入車両に25%もの関税を課すとの通商政策が実行された場合、スウィンドンのビジネスモデルは大打撃を受けることになる。ホンダは、同じく2021年にはトルコでのシビック・セダンの生産も中止する予定だ。

だが、スウィンドンの閉鎖は、高まるコストとEV生産の複雑さが最大の理由だ。2018年にホンダがCR-Vの生産を日本に移したのも理由は同じだったと、英国ホンダのトップ、デイブ・ホジェッツは、昨年行われたハイブリッドモデルの発表会でわれわれに話してくれた。

「日本へ生産を移管すれば、大きなスケールメリットを手にすることができます」と彼は言い、「スウィンドンにハイブリッドモデル向けの設備投資を行っても、価格競争力を確保することはできないでしょう」と話していた。

スウィンドンが閉鎖される2021年に発売予定の次期シビックでは、ハイブリッドモデルの登場が予想されており、新たに発効した日EU貿易協定(英国も後に続くことを望んでいる)のもと、日本で生産された車両も、関税ゼロで欧州市場へ輸出することが可能になる。

英国のEU離脱まで2カ月を切ったタイミングでの発表ということを考えると、いくらホンダが否定しようとも、ブレグジットが無関係だとは思えない。

「ホンダは必ずしもすべての理由を明らかにしているわけではありません」と業界に詳しいデビッド・ベイリーは言う。

さらに、「英国の産業政策は電動化を中心に考えられており、ホンダの決定は大きな衝撃をもって受け止められています。ブレグジットが理由でなければ、それは英国がEVの生産拠点としての魅力に欠けているということであり、いずれにせよ、英国の産業政策は大きな混乱のなかにあると言えます」とも話す。

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