マツダCX-30日本試乗 新型SUV、ガソリン/ディーゼルを比較 内装・価格の評価は?

公開 : 2019.11.02 16:16  更新 : 2021.10.11 13:51

マツダCX-30に試乗。新型クロスオーバーSUVのガソリン車、ディーゼル車、2WD/AWDを試します。ハンドリングは秀逸との評価。

どんなクルマ?

text:Shigeo Kawashima(川島茂夫)
photo: Keisuke Maeda(前田恵介)

国際市場と車名を統一し、マツダ新時代到来の印象も強いが、イメージだけでなくマツダ3からハードウェアも新世代へとシフト。

最大の注目点は爆縮着火による大量EGR下での急速燃焼を実現し、熱効率の向上を図ったスカイアクティブXだが、現状では追加発売予定で詳細未発表。もう1つの注目点は新開発プラットフォームであり、リアサスを4WD車も含めてトーションアクスルとした。駆動系を備える4WD車の場合はド・ディオン式と言えよう。

マツダCX-30 20S Lパッケージ(2WD)
マツダCX-30 20S Lパッケージ(2WD)

マツダ3のハードをベースに新たに開発されたコンパクトSUVがCX-30である。開発の根幹が「魂動デザイン」と「人馬一体」の2テーマなのは他のマツダ車と同じだが、後席居住性の向上などユーティリティにも気遣いした設計が特徴で、車格的には近いポジションにあるCX-3よりも後席ニースペース/ヘッドルームともに一回り広くなった。

とは言えユーティリティ優先の設計ではない。「魂動デザイン」の流麗さや躍動感を損ねないのが第一義。

後席 こだわりの頭上空間

上端ラインを低くしたサイドウインドウ・グラフィックは後席の視角的閉鎖感に繋がるが、外観に流麗な印象を与えるには効果的。

後席ヘッドルームを拡大するためのルーフラインをして伸びやかなラインを描くリアゲートまわりやSUVとしては際立って低いフロントグリルなど、半端ではないこだわりと造形技量が感じられる。

前席側から見たLパッケージの内装。後席のヘッドルームには余裕を感じる。
前席側から見たLパッケージの内装。後席のヘッドルームには余裕を感じる。

結果、CX-5に対するCX-8にも似た車格感やエレガントな趣の差がCX-3との間に生まれていた。

車種展開はマツダ3同様の2Lのガソリンと1.8Lディーゼル、スカイアクティブXの2Lを軸にそれぞれ2WD(FF)と4WDを展開。スカイアクティブX車は2020年1月末に追加発売される予定である。

ミッションはディーゼル車は6速AT限定、2Lガソリン車とスカイアクティブX車は6速ATと6速MTが設定。マツダ3には1.5L車も設定されているのだが、CX-30にはない。重くなった車重への対応とも言えるが、重量差は約40kgであり、対象ユーザー層の違いと考えるべきだろう。

どんな感じ?

試乗車はすべてAT仕様となったが、2Lガソリン(以後2L)とディーゼルの2WDと4WDの4車を試した。試乗グレードはすべてLパッケージである。

2WDと4WDのカタログ車重差は2L車で80kg、ディーゼル車で70kgとなるが、10kg未満は切り捨てなので、80kg前後と考えればいい。試乗印象で動力性能と駆動方式の差はあまり感じられず、動力性能は搭載エンジン次第と思って構わない。

大人4人がゆったり過ごせる車内。後席レッグルームはCX-3より33mm広い。
大人4人がゆったり過ごせる車内。後席レッグルームはCX-3より33mm広い。

2L車は伸びやかな加速を特徴にする。巡航から加速へ移行した時は比較的浅い踏み込みで1段分ダウンシフト。2500rpm以上を積極的に使い、ちょっとした急加速では2段ダウンシフトも。

最近のエンジンにしては加速時の使用回転域は高め。巡航ギア維持力は低めだが、速度に合わせたエンジン回転数の上昇が加速時の高揚感を演出している。

また、踏み込み直後のトルクの立ち上がりが強調されたパワーフィールも印象的だ。発進時などちょっと間を置いてダッシュするような感じ。最近のマツダ車はどちらかといえば穏やかに加速を立ち上げる方向だったが、マツダ3以降は多少切れ味や体感加速感を重視した方向へと舵を取ったのかもしれない。

この記事に関わった人々

  • 前田惠介

    Keisuke Maeda

    1962年生まれ。はじめて買ったクルマは、ジムニーSJ30F。自動車メーカーのカタログを撮影する会社に5年間勤務。スタジオ撮影のノウハウを会得後独立。自動車関連の撮影のほか、現在、湘南で地元密着型の写真館を営業中。今の愛車はスズキ・ジムニー(JB23)
  • 川島茂夫

    Shigeo Kawashima

    1956年生まれ。子どものころから航空機を筆頭とした乗り物や機械好き。プラモデルからエンジン模型飛行機へと進み、その延長でスロットレーシングを軸にした交友関係から自動車専門誌業界へ。寄稿していた編集部の勧めもあって大学卒業と同時に自動車評論家として自立。「機械の中に刻み込まれたメッセージの解読こそ自動車評論の醍醐味だ!」と思っている。

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